昨日、珍しくVWのジェッタに乗りました。乗ったといってもお客さんの駐車場から鈑金屋さんへの回送というだけですけど。
でも、初TSiですしね。
で、乗ってみた感想。うーん。普通だなあ。
お客さんはプログレからの乗り換えです。どうですか?と話を向けるとニコニコ笑いながら「いいよお」と仰っていました。うん。良いと思うよなあ、プログレからなら。
個人的にプログレが悪いと思っているわけではないのですが、それでもやはりトヨタ車としての癖は強く感じました。アクセルとか、ハンドルの切込みに対する応答性とか。
プログレという車は当時、野口さんというプログレの開発主査が静岡トヨペットの営業研修にいらしていたくらい、トヨタとしては気持ちの入っていた車です。開発期間も異様に長く、当初FFで進めていたものを途中でFRに変更し、などという開発エピソードなんかも聞いたり。雑誌インタビューでは「プジョーのハンドリングとイタ車のインテリア」などというお話も披露されていました。エンジンの搭載位置も随分頑張って後ろに寄せていますしね。
でも、実際の営業面では失敗だったのでしょう。バリエーション車としてのブレビスはあったにせよ、後継車開発も無かったし。
もちろん、その後のFRの基本設計においてはベース車両としては生きていたのでしょうけど、今現在直6エンジンのラインナップ自体がない以上は、プログレの血脈は既に亡い、という事なんでしょうねえ。多分。
さて、ジェッタです。
アクセルの応答性も良く、ハンドルの応答性も不満はありませんでした。「余分なものは付いていないけど、ちゃんとしてるよ」というお客さんのご感想通りです。
お客さんの乗換えで唯一気になっていたのがボディ幅です。1785mmあるんですよねえ。大丈夫かいな?と思っていました。まあ、とりあえず秋から今までは無事に過ごされてきたわけですが。
道路を乗っている分には特にボディの大きさというものは感じませんでした。ただ、あれ?と思ったのが乗り降りする時。妙にサイドシルが遠いので、足を外に出す際に今までの感覚だと地面が遠いのです。今思い返しても、特に車に乗っている分には大きさをさほど感じませんでした。という事は。
そういえば、サクシード並みにドアポケットの幅が広かったっけなあ。
そういえば、それほどセンタートンネルの幅が広いという印象はなかったよなあ。
車幅が広くなると、往々にしてそれを居住空間の広さの拡大に使いたくなるものです。
「立派な車になった・広々とした車になった」これをオーナーに実感させるのに手っ取り早い方法としては、センタートンネル(センターコンソール、つまり真ん中の肘掛の幅)を広く取って助手席との間隔を広く取り、ドア内装の肘掛周りの部分を大きく抉り、そこの空間を広く取る、という手法が一般的です。
でもジェッタは、そういう意味での広々感はあまり感じませんでした。つまり運転感覚・乗車感覚の車幅としては、せいぜいが1750mm程度な感じです。それ以上に大柄なボディという感覚がしません。という事は、ボディ幅の拡大分は側面衝突要件確保の為に、殆どサイドシルとドアの厚み分に寸法を振り分けているんだろうなあ、と思いました。
だから、ドアポケットが大きい。だからサイドシルが遠い。
でも、大柄なボディということがあまり苦にならない。
ただ、何時の頃の事なんでしょうか。殆ど運転席の視界からボンネットが消えだしたのは。ジェッタも例に漏れず殆どボンネットが見えません。初めて乗る他人の車だと、余計に気になります。
日本車はバブル後半の丸くなってきたボディのころからボンネットが視界から消えだしました。
私の生まれて初めての所有車は170コロナでしたが、あの時にはきちんと視界にボンネットが入っていました。ところが、次の190コロナでは視界から消えていました。
あの頃はキッチリとマークⅡとコロナには装備の境界線が有って、例えばマークⅡはボンネットがガスショックで開くようになっているのが、コロナでは何にもなくってボンネットがクソ重かっただとかね。そんな中、コロナに無くってマークⅡにあったものの1つにフェンダーマスコットなるものがあったんです。
フェンダーポールは通称「ヘタクソ棒」と言われていたものですが、あれがあると助手席側の先端がどこにあるかがものすごくわかりやすい、という代物でした。出しっぱなしでは恥ずかしいので、電動ポール式などというものまであります。
もう1つ、「車の先端ココ」という補助視認部品としてフェンダーの先っちょに3角形のプラ部品を配置し、夜間には光って(当初はポジションランプからの導光式、後にはLEDの自光式)その存在をアピールしてしまうという、というものがありました。それがフェンダーマスコットなるもの。確か90のマークまで在った記憶はあるのですが、100あたりで姿を消したかな?あれけっこう好きだったんですけどねえ。
ただ、たまに見かけるエルグランドのボンネットマスコットは巨大すぎて、思わず吹き出してしまいます。お願いですから、もう少し控えめに出来ないものかと思います。
GGの黒インプ君もきちんとボンネットが見えます。もっとも私の場合、随分とシートを高めにセットするのですが。
黒インプ君はもう一つ小技があって、ボンネット中央部をうっすらとスプーンで抉ったように逆アールで窪み(というほどでもないけど)をつけています。実はこれ「ボンネットの先端はココ」というのが視覚的に分かりやすくする工夫なんですね。ボンネットの丸みと逆アールの窪みとの稜線を運転席から見せることで運転者に「ココまで」と言っている訳です。もっともエアスクープがデンと鎮座ましましているモデルではあまり意味はありませんが。
話を戻します。
近頃のお話では空力向上一本槍ですので、ボンネットを見せるような造形が消えたのも理解できない話ではありません。
ただね。
デカ過ぎる車幅に対する配慮というものがあまり感じられなくなってきてしまっているのは如何なものかと思います。せめて補助視認具を用意するなり、インプのボンネット造形なりのような配慮をするとかさあ。取って付けた様なボンネットマスコットも恥ずかしいけど、それだけの為にベンツを持っていたくもないしね。
そういうことを気にしてくれる、携帯電話で言えば「デカ文字モデル」みたいなさ。「かんたん携帯」までなると却っておもちゃっぽいだけなんで嫌なんですけど。その辺、もう少し気にして欲しいなあ、と。ジェッタに乗って改めてそう思いました。
でも、初TSiですしね。
で、乗ってみた感想。うーん。普通だなあ。
お客さんはプログレからの乗り換えです。どうですか?と話を向けるとニコニコ笑いながら「いいよお」と仰っていました。うん。良いと思うよなあ、プログレからなら。
個人的にプログレが悪いと思っているわけではないのですが、それでもやはりトヨタ車としての癖は強く感じました。アクセルとか、ハンドルの切込みに対する応答性とか。
プログレという車は当時、野口さんというプログレの開発主査が静岡トヨペットの営業研修にいらしていたくらい、トヨタとしては気持ちの入っていた車です。開発期間も異様に長く、当初FFで進めていたものを途中でFRに変更し、などという開発エピソードなんかも聞いたり。雑誌インタビューでは「プジョーのハンドリングとイタ車のインテリア」などというお話も披露されていました。エンジンの搭載位置も随分頑張って後ろに寄せていますしね。
でも、実際の営業面では失敗だったのでしょう。バリエーション車としてのブレビスはあったにせよ、後継車開発も無かったし。
もちろん、その後のFRの基本設計においてはベース車両としては生きていたのでしょうけど、今現在直6エンジンのラインナップ自体がない以上は、プログレの血脈は既に亡い、という事なんでしょうねえ。多分。
さて、ジェッタです。
アクセルの応答性も良く、ハンドルの応答性も不満はありませんでした。「余分なものは付いていないけど、ちゃんとしてるよ」というお客さんのご感想通りです。
お客さんの乗換えで唯一気になっていたのがボディ幅です。1785mmあるんですよねえ。大丈夫かいな?と思っていました。まあ、とりあえず秋から今までは無事に過ごされてきたわけですが。
道路を乗っている分には特にボディの大きさというものは感じませんでした。ただ、あれ?と思ったのが乗り降りする時。妙にサイドシルが遠いので、足を外に出す際に今までの感覚だと地面が遠いのです。今思い返しても、特に車に乗っている分には大きさをさほど感じませんでした。という事は。
そういえば、サクシード並みにドアポケットの幅が広かったっけなあ。
そういえば、それほどセンタートンネルの幅が広いという印象はなかったよなあ。
車幅が広くなると、往々にしてそれを居住空間の広さの拡大に使いたくなるものです。
「立派な車になった・広々とした車になった」これをオーナーに実感させるのに手っ取り早い方法としては、センタートンネル(センターコンソール、つまり真ん中の肘掛の幅)を広く取って助手席との間隔を広く取り、ドア内装の肘掛周りの部分を大きく抉り、そこの空間を広く取る、という手法が一般的です。
でもジェッタは、そういう意味での広々感はあまり感じませんでした。つまり運転感覚・乗車感覚の車幅としては、せいぜいが1750mm程度な感じです。それ以上に大柄なボディという感覚がしません。という事は、ボディ幅の拡大分は側面衝突要件確保の為に、殆どサイドシルとドアの厚み分に寸法を振り分けているんだろうなあ、と思いました。
だから、ドアポケットが大きい。だからサイドシルが遠い。
でも、大柄なボディということがあまり苦にならない。
ただ、何時の頃の事なんでしょうか。殆ど運転席の視界からボンネットが消えだしたのは。ジェッタも例に漏れず殆どボンネットが見えません。初めて乗る他人の車だと、余計に気になります。
日本車はバブル後半の丸くなってきたボディのころからボンネットが視界から消えだしました。
私の生まれて初めての所有車は170コロナでしたが、あの時にはきちんと視界にボンネットが入っていました。ところが、次の190コロナでは視界から消えていました。
あの頃はキッチリとマークⅡとコロナには装備の境界線が有って、例えばマークⅡはボンネットがガスショックで開くようになっているのが、コロナでは何にもなくってボンネットがクソ重かっただとかね。そんな中、コロナに無くってマークⅡにあったものの1つにフェンダーマスコットなるものがあったんです。
フェンダーポールは通称「ヘタクソ棒」と言われていたものですが、あれがあると助手席側の先端がどこにあるかがものすごくわかりやすい、という代物でした。出しっぱなしでは恥ずかしいので、電動ポール式などというものまであります。
もう1つ、「車の先端ココ」という補助視認部品としてフェンダーの先っちょに3角形のプラ部品を配置し、夜間には光って(当初はポジションランプからの導光式、後にはLEDの自光式)その存在をアピールしてしまうという、というものがありました。それがフェンダーマスコットなるもの。確か90のマークまで在った記憶はあるのですが、100あたりで姿を消したかな?あれけっこう好きだったんですけどねえ。
ただ、たまに見かけるエルグランドのボンネットマスコットは巨大すぎて、思わず吹き出してしまいます。お願いですから、もう少し控えめに出来ないものかと思います。
GGの黒インプ君もきちんとボンネットが見えます。もっとも私の場合、随分とシートを高めにセットするのですが。
黒インプ君はもう一つ小技があって、ボンネット中央部をうっすらとスプーンで抉ったように逆アールで窪み(というほどでもないけど)をつけています。実はこれ「ボンネットの先端はココ」というのが視覚的に分かりやすくする工夫なんですね。ボンネットの丸みと逆アールの窪みとの稜線を運転席から見せることで運転者に「ココまで」と言っている訳です。もっともエアスクープがデンと鎮座ましましているモデルではあまり意味はありませんが。
話を戻します。
近頃のお話では空力向上一本槍ですので、ボンネットを見せるような造形が消えたのも理解できない話ではありません。
ただね。
デカ過ぎる車幅に対する配慮というものがあまり感じられなくなってきてしまっているのは如何なものかと思います。せめて補助視認具を用意するなり、インプのボンネット造形なりのような配慮をするとかさあ。取って付けた様なボンネットマスコットも恥ずかしいけど、それだけの為にベンツを持っていたくもないしね。
そういうことを気にしてくれる、携帯電話で言えば「デカ文字モデル」みたいなさ。「かんたん携帯」までなると却っておもちゃっぽいだけなんで嫌なんですけど。その辺、もう少し気にして欲しいなあ、と。ジェッタに乗って改めてそう思いました。