2011年4月23日土曜日

更新終了とブログの移動のお知らせ

私にとってのブログは、このブロガーから始まりました。

以来、数年間お世話になりつつ、その都度その都度の思いを書き綴ってきた文章たちがここには詰まっています。


以来、回を数える事450回あまり。

ですが途中より、「みんカラ」における更新が私にとってのブログ更新の中心となり1年少々経過しています。それでも、と思い「みんカラ」の記事をこちらにコピーしての更新に換えさせていただくということもしましたが、どうも心中すっきりといたしません。


このため、まことに勝手ながら今回、ブロガーの更新を諦め、「みんカラ」ブログに完全に移行することにいたしました。
内容といたしましては、あまり変わりはないのですが、若干クルマ関係の話題に比重が高い傾向にあります。


移転に関して一つ申し訳ありませんが、「みんカラ」ですと、コメントを頂くにあたって「みんカラ」への登録が必要となります。
このため、「みんカラブログ」への私の投稿に関してコメントをされたい場合は、同時にツイッターにもアップされるようにおきました。こちらからも閲覧が可能ですし、こちらからもご意見や御投稿をしていただくことが出来ます。お気軽にコメントいただけたら幸いです。

URLは以下のとおりです。
「みんカラ」ブログ h.shibataのページ 「愛しのロードスターとC200」

twitter 柴田博之@assshibata


今までこの「しばた新聞」へリンクをして下さっていた方々は大変ありがとうございました。
お手数で申し訳ありませんが、情報を修正していただけたら、と思います。


今まで懲りずに御訪問いただいた皆様方。大変ありがとうございました。
今後とも、新しい場での記事の発表になりますが、懲りずにお付き合いいただけたら幸いです。


柴田博之

更新終了とブログの移動のお知らせ

2011年1月28日金曜日

ボディの見切り

昨日、珍しくVWのジェッタに乗りました。乗ったといってもお客さんの駐車場から鈑金屋さんへの回送というだけですけど。

でも、初TSiですしね。



で、乗ってみた感想。うーん。普通だなあ。

お客さんはプログレからの乗り換えです。どうですか?と話を向けるとニコニコ笑いながら「いいよお」と仰っていました。うん。良いと思うよなあ、プログレからなら。

個人的にプログレが悪いと思っているわけではないのですが、それでもやはりトヨタ車としての癖は強く感じました。アクセルとか、ハンドルの切込みに対する応答性とか。

プログレという車は当時、野口さんというプログレの開発主査が静岡トヨペットの営業研修にいらしていたくらい、トヨタとしては気持ちの入っていた車です。開発期間も異様に長く、当初FFで進めていたものを途中でFRに変更し、などという開発エピソードなんかも聞いたり。雑誌インタビューでは「プジョーのハンドリングとイタ車のインテリア」などというお話も披露されていました。エンジンの搭載位置も随分頑張って後ろに寄せていますしね。

でも、実際の営業面では失敗だったのでしょう。バリエーション車としてのブレビスはあったにせよ、後継車開発も無かったし。

もちろん、その後のFRの基本設計においてはベース車両としては生きていたのでしょうけど、今現在直6エンジンのラインナップ自体がない以上は、プログレの血脈は既に亡い、という事なんでしょうねえ。多分。


さて、ジェッタです。

アクセルの応答性も良く、ハンドルの応答性も不満はありませんでした。「余分なものは付いていないけど、ちゃんとしてるよ」というお客さんのご感想通りです。
お客さんの乗換えで唯一気になっていたのがボディ幅です。1785mmあるんですよねえ。大丈夫かいな?と思っていました。まあ、とりあえず秋から今までは無事に過ごされてきたわけですが。


道路を乗っている分には特にボディの大きさというものは感じませんでした。ただ、あれ?と思ったのが乗り降りする時。妙にサイドシルが遠いので、足を外に出す際に今までの感覚だと地面が遠いのです。今思い返しても、特に車に乗っている分には大きさをさほど感じませんでした。という事は。


そういえば、サクシード並みにドアポケットの幅が広かったっけなあ。


そういえば、それほどセンタートンネルの幅が広いという印象はなかったよなあ。



車幅が広くなると、往々にしてそれを居住空間の広さの拡大に使いたくなるものです。

「立派な車になった・広々とした車になった」これをオーナーに実感させるのに手っ取り早い方法としては、センタートンネル(センターコンソール、つまり真ん中の肘掛の幅)を広く取って助手席との間隔を広く取り、ドア内装の肘掛周りの部分を大きく抉り、そこの空間を広く取る、という手法が一般的です。

でもジェッタは、そういう意味での広々感はあまり感じませんでした。つまり運転感覚・乗車感覚の車幅としては、せいぜいが1750mm程度な感じです。それ以上に大柄なボディという感覚がしません。という事は、ボディ幅の拡大分は側面衝突要件確保の為に、殆どサイドシルとドアの厚み分に寸法を振り分けているんだろうなあ、と思いました。


だから、ドアポケットが大きい。だからサイドシルが遠い。


でも、大柄なボディということがあまり苦にならない。





ただ、何時の頃の事なんでしょうか。殆ど運転席の視界からボンネットが消えだしたのは。ジェッタも例に漏れず殆どボンネットが見えません。初めて乗る他人の車だと、余計に気になります。






日本車はバブル後半の丸くなってきたボディのころからボンネットが視界から消えだしました。

私の生まれて初めての所有車は170コロナでしたが、あの時にはきちんと視界にボンネットが入っていました。ところが、次の190コロナでは視界から消えていました。

あの頃はキッチリとマークⅡとコロナには装備の境界線が有って、例えばマークⅡはボンネットがガスショックで開くようになっているのが、コロナでは何にもなくってボンネットがクソ重かっただとかね。そんな中、コロナに無くってマークⅡにあったものの1つにフェンダーマスコットなるものがあったんです。

フェンダーポールは通称「ヘタクソ棒」と言われていたものですが、あれがあると助手席側の先端がどこにあるかがものすごくわかりやすい、という代物でした。出しっぱなしでは恥ずかしいので、電動ポール式などというものまであります。
もう1つ、「車の先端ココ」という補助視認部品としてフェンダーの先っちょに3角形のプラ部品を配置し、夜間には光って(当初はポジションランプからの導光式、後にはLEDの自光式)その存在をアピールしてしまうという、というものがありました。それがフェンダーマスコットなるもの。確か90のマークまで在った記憶はあるのですが、100あたりで姿を消したかな?あれけっこう好きだったんですけどねえ。

ただ、たまに見かけるエルグランドのボンネットマスコットは巨大すぎて、思わず吹き出してしまいます。お願いですから、もう少し控えめに出来ないものかと思います。


GGの黒インプ君もきちんとボンネットが見えます。もっとも私の場合、随分とシートを高めにセットするのですが。

黒インプ君はもう一つ小技があって、ボンネット中央部をうっすらとスプーンで抉ったように逆アールで窪み(というほどでもないけど)をつけています。実はこれ「ボンネットの先端はココ」というのが視覚的に分かりやすくする工夫なんですね。ボンネットの丸みと逆アールの窪みとの稜線を運転席から見せることで運転者に「ココまで」と言っている訳です。もっともエアスクープがデンと鎮座ましましているモデルではあまり意味はありませんが。


話を戻します。


近頃のお話では空力向上一本槍ですので、ボンネットを見せるような造形が消えたのも理解できない話ではありません。


ただね。


デカ過ぎる車幅に対する配慮というものがあまり感じられなくなってきてしまっているのは如何なものかと思います。せめて補助視認具を用意するなり、インプのボンネット造形なりのような配慮をするとかさあ。取って付けた様なボンネットマスコットも恥ずかしいけど、それだけの為にベンツを持っていたくもないしね。


そういうことを気にしてくれる、携帯電話で言えば「デカ文字モデル」みたいなさ。「かんたん携帯」までなると却っておもちゃっぽいだけなんで嫌なんですけど。その辺、もう少し気にして欲しいなあ、と。ジェッタに乗って改めてそう思いました。

2010年11月17日水曜日

今度の支援戦闘機はこれになりました。

青インプ君がお嫁入りしてしまってはや数日。あれこれ悩んで決めた次期支援戦闘機はこれにしました。

結局、青インプを買う前にも思い悩んでいた丸目のインプレッサです。またしても最終型(H14/12)のNA・2WDの1.5I'sスポルトリミテッド(になるのかな?)です。
ミッドナイトブラックマイカという色は少々躊躇したのですが、中古車買うときのボディカラーなんぞは大嫌いな色目でもなければ、エイヤッと決めてしまうに限ります。それが嫌なら新車を買っていればよかったわけなんですから。
途中のマイナーチェンジでWRXレンズのリフレクター周りのトリムがブラックアウト処理に変更されたようですが、それがなかなかボディカラーとおそろいで素敵です。ちなみにやっと今回ヘッドライトがHIDになってます。ちょっとうれしいポイントです。

当初はやはり青のボディーカラーで考えていたのですが、まあ、もうどうでもいいや。またお嫁入りすることがあったら、その時に考えます。



履歴としては今年の9/15に神奈川の某日産ディーラー名に名義変更されています。当初私のところに送られてきた車検証は、私が買いつけた業者名に名義変更すらされていないものでした。多分買い付けて間もない時期だったのでしょう。

という事で、暦から類推される代替事由は時期的にエコカー減税狙いかな?車検も来年の12月までと、けっこう長期間残っていますし。

で、おそらく一時期はその某日産ディーラーの展示場に並んでいたのでは?と推測します。


でもディーラーだと、けっこういい金額(=高めの値段)を付けていることが多いですから売れなかったんだろうなあ。で、おそらく在庫しておいていい期間、という縛りでもあるのでしょう。あまりにも同じクルマが長期間並んでいるという見栄えも気にしそうな雰囲気もありますし。新車の支払だってありますからねえ。

ということで、クルマを現金化するためにディーラーがオークションでこの車を処分したのでしょう。まあ、ディーラーがオークションで仕入れをするのも珍しい話ではありませんし、現金化の手段としてのオークション出品だって当然ある話です。

で、そこで買い付けられたクルマが名義が変わる暇も無く私の目に止まり、すぐさま引き取られたという経緯でしょうねえ。



で、乗ってみた感想ですが。全体的にはまあ、満足しています。


GF1に比べて普通の車になっていましたねえ。なんか妙にクッションが柔らかいなあと思っていたのですが、昨日の朝タイヤの空気圧を測ってみたら1.6位に落ちていました。帰りの高速で何も無くてよかったなあ。あのたわみを感じさせられる原因はこれか。という事で指定空気圧よりも少々高めに調整。


随分まともになりました。でもまだ少々柔らかい感じがするのは多分タイヤの所為でしょうねえ。ヨコハマのアース1とかいう奴。ボディの強さは十分感じられるだけにちょっと残念です。

09年36週あたりの製造でしたから、多分前回の車検の時期あたりに履きかえられたタイヤでしょう。ミシュランに履き替えたいのはやまやまなんですが、流石にここまで溝が残っていると少々気が引けるのも事実です。どうしようかな。

シートの座面形状は相変らずです。

ですが、レカロの純正レール適合情報をみると、インプレッサにレカロを入れるには少々アチコチに干渉するところがあるようなのと、ローポジションレールばかりが目に付くのが困り者です。
どうせならSTi用の中古シートでも探してそれに付け替えるのもいいかなあ?とか。



昨日は嫁さんの休みでもありましたので、とりあえず黒インプ君初のオイル交換をして、試乗がてら静岡市の梅が島まで紅葉を見に行ってまいりました。


オイル交換をしていて気が付いたのは「おいおいパッキンがないぞ?」という事です。全く何処のどいつが整備していたんだか。しかもドレンボルトを触った時に径の合わない工具でも使ったか、角舐めてあるし。さてはこのときに紛失したか?まあ、いいけど。


またおいおいご紹介をしていきましょうか。今日のところはこの辺で。

2010年11月1日月曜日

人それぞれの評価軸

人が何かを気に入るようになるきっかけなんて他人からすればとるに足らない理由であったり、それこそ何かの偶然であったりというレベル以上のものではないことが多いような気はします。それとは逆に、嫌いになる理由も、それこそ他人からしたらどうでもいいと思えるような低レベルの行き違いだったりする事も少なくないでしょう。

例えば私がトヨペットに営業職として入社した理由も「車会社なら安く車を買えるのではないか?」という程度であり、それ以上に深い選択理由があったのか?と聞かれれば「さあ?」という具合です。

今は馴染みとなった行きつけのお店なんてのも、きっかけはその程度であることが多いような気はします。お店がきれいだったから。たまたま通りかかったら、対応が良かったから。気に入った商品が置いてあったからなどなど。

私は始めからディーラーの中に居た人間でしたから、外から見たディーラー像というのは、ここ7年ほどの間の感想でしかありません。しかも出発点は「中かから見た印象を、外側からの視点で後から修正をかけている」という状態です。

そういう視点で見ると、ディーラーの人間ってのは得だなあ、とシミジミ思うわけです。とりあえずは良い意味で「トヨタの人」とか「日産の人」という色眼鏡で見てもらえますからね。

もちろんわたしもそういう部分に乗っかって商売を出発させていただいているのも事実ですから、その点の恩恵は非常に大きいです。

ただ、ディーラーの中に居る人間はほとんどの場合、「処女就職先のまま現在に至る」という方々がほとんどです。つまりディーラーを辞めて業者に就職するなり自分で商売を始めた人はあっても、外でクルマ商売をしていた人間が後からディーラーに入ってきた例なんて皆無では?と思っています。

このため口では「メーカー名の入った看板を背負っている」とうるさく言うことはあっても、それを実感として体験した人はほとんど居ないので、「メーカー名を背負った商売をしている」ことの光と影を実感している人は皆無だろうなあ、と。

歳経たメカニックの肩叩きをして営業研修という名の退職勧告をしている暇があったら、そういう社外研修を1年でも2年でもやった方がよほど自身のため、会社にとっても非常に為になるんじゃあないか?という気がするんですけどねえ。



今日こんなことを考えたのは、バイクのことがあったから。


とある方が事故をして転んだバイクを修理する話になっているのですが、その持ち込んだ先が浜松では大手のバイク屋でした。

確かに販売数ではトップだったはずです、多分。店舗数も多いし、お店もきれい。これらの点から見れば、一般の方からすれば良いお店だろうと判断するには十分過ぎる材料であろうと思います。

ただ、私の目からすると、外見ほどいいバイク屋に思えないんですよねえ。



人はとかく金銭面の話になると違う面を見せる、とはよくいう話です。それが本性かどうかは分かりませんが。


で、そこのバイク屋の場合、異様に支払いに関してうるさいという印象が強いんですよねえ。ルーズと鷹揚とは紙一重かもしれませんが、同様に世知辛いのとしっかりしているのも紙一重です。


一歩超えてしまうとすぐ隣の領域に達してしまうのですが、わたしのように普通の一般客でない、保険屋に見せる顔だったりとか、同業者に見せる顔は一言「嫌な奴だなあ」というね。どうも、そちらの金銭面に関しての対応が鼻につきすぎてしまいます。


もっとも仕事そのものを出したことはないので、その面に関しての評価は出来ませんが。まあ、ハナから出す気になれもしないんですけど。



まあ、そんなことを言いながらも、私も外の人からどういう風に言われているのかはわかりません。思いついた時たまたまでいいから、自分の思い込みでない、他人から見た視点でもって自分を再評価してみるということも大切なことなのかもしれません。お客様目線などという軽々しい言葉でなくって。ああいう人から借りた言葉ってあまり好きになれないのです。

2010年10月23日土曜日

イストのシート

嫁さんの下から私の手に戻って来た青イスト。とりあえず掃除機は掛けてエアーガンを噴きっぱなしで、そのままで手が届く範囲はチリを払ったつもりです。

お次は?という事で、私が乗っていた時の仕様に戻すことにしました。つまりシートをレカロに替えておく事です。当時使っていたシートレールがあった筈..........、有りました。良かった良かった。ん?当時はレカロ純正レールじゃなくって、他のメーカーの物だったっけ?まあいいや。


で、奥の部屋に保管してあったSR-3を運び出してイストに装着。


純正シートを外した所、手が届かなくって取り除けなかったホコリを発見。改めて掃除機を掛けて。で、無事装着完了。




で、乗ってみるとなんか変です。んー、こんなんだったっけ?


つまるところポジションが低すぎる。そういえば当時もそんなことを思って、ワッシャーを咬ましてポジションを上げていたことを思い出しました。

そこで思い出したのが汎用レールです。

当時イストは発売直後でしたので、レカロにも適応レールがありませんでした。イストの前にのっていたマークⅡにはレカロを載せていたこともあり、シートとしての出来の違いに目を奪われていた私としては一刻も早くレカロに載せ替えておきたかったわけです。やはり疲れ方に歴然の違いがあったので。


という事で、発売の早かった「RAPTAR」というブランド名のレールを使うことになりました。ところが。


得てして、こういうメーカーの製品というのは何故か「ローポジション」なる謳い文句が大好きです。というか顧客層自体が「ローポジション=スポーツポジション」と思いこんでいるのでしょう。そんな感じがします。


ちょっとこのスポーツポジションを考えて見ましょう。



スポーツする、ということはクルマにとっての運動性という事と、人にとっての運動性という2つの面があろうかと思います。


ではシートのローポジションは果たしてどちらの為の物か?と考えれば、それはおそらくクルマにとっての運動性という事でしょう。

なるべく低重心に、なるべく重点位置にドライバーやコドライバーを座らせ、クルマにとっての運動性に寄与し、また邪魔にならない位置に固定する。これがクルマがスポーツするための、クルマにとってのいい条件でしょう。

黒いJPSロータスがグランドエフェクトを駆使して全盛時代を築いていたころのF1ドライバーはそれこそ寝そべるように座らされていた、と聞きます。ドライバーとは早く走る為の、クルマにとっての機能部品の1つなわけですから、彼らの快適性云々は二の次になるのはむしろ当然ではあるのですが。

また非常に些細な話ではありますが、ドライバーがレース中に飲むための水の話。ヘルメットの口のところに常にストローが出ていて、必要な時にはそれで飲む訳ですが、当然の事ながらあんまりストローの長さがあると非常に飲みずらい訳です。このため、せいぜい胸のあたりとか腰の位置に水筒が設置されるのが通常かと思うのですが、重心が低いほうが良いという事で、床の足元近辺に水筒を設置するべきだ、という事が真剣に検討されたとかいないとか。まあ、そんなことまで言うのかよ?と思った、という話なんですがね。


さて、人間にとってのスポーツするポジションとは?という話です。基本的には車両感覚が把握しやすい、集中力を乱されない為のポジションとは?という事ですが。これを考えると、ローポジションってのは果たして人にとっていいモノなのか?と思ってきてしまう訳です。見晴らし、という面では低い位置に座るより多少なりとも高い視線の方が空間把握に有利だと思えるからです。


例えばイストのように車両デザイン自体が、そもそも車高が高い事をキャラクターにしているクルマでは、下手なローポジションなど百害あって一利なしじゃあないのかなあ、と。

また、屋根が高い空間では、座面と床面との高低差が大きく取れるため、足を前に投げ出す姿勢ではなく、イスに座っているような、必然的に骨盤を立たせた運転姿勢をとらせることが出来ます。これがまた腰への負担軽減には非常に都合がいい筈です。
もっとも、ほとんどの車のハンドルポストの取付位置(チルトステアリングの調整軸の位置)が旧来とあまり変わらない位置(高さ)にあるので、私のような巨人にとってはなんか中途半端なポジションになってしまうのが残念なんですが。



という事で、人間にとってスポーツするポジションを考えると、イストの場合、却って純正シートのポジションの方が理に適ってるよなあ?と。


まあ、とりあえずレカロ純正レールならば、シートポジションはノーマルポジションとほぼ変わらない、という事なので仕方ない。とりあえずレカロのレールを取って、そこから調整をしてみるつもりです。


レカロのシートの形状そのものは素晴らしいと思うのですが、こういうマッチングの部分が汎用ゆえの悲しい所ですねえ。その点、その車両専用に開発され、マッチングされている純正シートはそこからのシート位置の微調整も出来る訳です。これでシートのフレーム形状さえもう少し何とかしてもらえれば.....。




それを思うと、フォルクスワーゲン・ルポのシートは手抜きをしていない、良いシートだったなあ。

2010年10月22日金曜日

帳簿を付けつつ思ったこと。

クルマを買ってもらう為には、先ず本人に「そのクルマが欲しいという気持ち」が無いと商談は成立しません。と同時に車を購入するだけの「お金が払えること」もしくは「払おうという気持ち」が無いとやはりお話は成立しません。

と、ここまでは個人レベルでのお話です。つまり法人となると、お話は少々違ってくる訳です。

法人の場合は、社長がどの程度経理関連に明るいか、ということで少々お話の行く先が変わってきます。社長の決済(独断・判断)があればそれで済む所と、その先にもう1つ関門が待ち構えている所があるわけです。その関門とは?


会計士や税理士です。


彼らに意見を聞かないと「買えない・決断が出来ない」という会社は結構存在します。これはクルマだけに限らず保険に関してもそうです。
1つには、社長が経理関係に疎く、というかあまり積極的に関与せず、完全にお任せコースで「あそこに任せてあるから大丈夫」という、根拠のあるのかないのかよく分からないレベルで安心しきっている、という事があるような気はします。「良い仕事さえしていればいい」という感覚といってもいいかもしれません。

ただ問題なのは、彼らは計数の専門家ではあるのかもしれませんが、経営内容に関しての専門家ではなく、それが分かるのは社長本人でしかないはずなのに、重要なピースが抜けたままになっていることが割合多いような気はします。
あくまでも会計士や税理士さんは「お仕事として帳簿整理をしているだけ」であって、帳簿を付けている立場からの意見以上ではないですからねえ。そこから先を模索する会計士もあるのでしょうけど、詰まる所は「所詮、他人の銭の話しだし」という事で最終責任までの面倒は見てくれるわけでもなし。


ただ、私からするとこうした経理面への無関心なところも、企業の海外への生産拠点移転に拍車をかけている側面があるのでは?と思っています。

他を圧倒する技術だけでは食っていく事はできません。

きちんと売掛と回収と設備投資と経費とを天秤にかけ、資金の循環まできちんと管理できないと、無理な暴発にも易々と乗ってしまう事にもなり、親会社の言いなりにもなり易く、いつの間にやら銀行の言いなりや横槍を嫌々ながらも聞くことになりかねない世の中です。結局お財布を人に握られるということは下世話な表現をすれば「金玉を握られている」状態であり、文句を言いたい時でも何も言えなくなってしまいます。

親会社からすれば「付いて来れない所は切る」だけの事です。今までの下請けたちに後ろ髪を引かれるだけの交渉材料・譲歩材料が無ければ、日本の生産技術云々という情実を絡めた判断がウエートを占めることはないだろうなあ、とも思えるわけです。


まあ、要は「実は一企業・一経営者としての独り立ちが出来ていなかった」ところがあまりにも多いのではないか?という疑問なんですが。


「資金は借りてくればいい」とか「借金の額も器量の1つ」なんて言う方もあったような気もしますが、それって回っている内は良いとしても、ひとたび回転が滞ると、身ぐるみ剥がされるという事でもあるはずです。裸一貫の強さ、というのも分からんでもないですが、やはり先立つ物がなければなんともしようがないのも事実なわけで。


まあ、それはそれで帳簿付けなくっちゃ。