嫁さんの下から私の手に戻って来た青イスト。とりあえず掃除機は掛けてエアーガンを噴きっぱなしで、そのままで手が届く範囲はチリを払ったつもりです。
お次は?という事で、私が乗っていた時の仕様に戻すことにしました。つまりシートをレカロに替えておく事です。当時使っていたシートレールがあった筈..........、有りました。良かった良かった。ん?当時はレカロ純正レールじゃなくって、他のメーカーの物だったっけ?まあいいや。
で、奥の部屋に保管してあったSR-3を運び出してイストに装着。
純正シートを外した所、手が届かなくって取り除けなかったホコリを発見。改めて掃除機を掛けて。で、無事装着完了。
で、乗ってみるとなんか変です。んー、こんなんだったっけ?
つまるところポジションが低すぎる。そういえば当時もそんなことを思って、ワッシャーを咬ましてポジションを上げていたことを思い出しました。
そこで思い出したのが汎用レールです。
当時イストは発売直後でしたので、レカロにも適応レールがありませんでした。イストの前にのっていたマークⅡにはレカロを載せていたこともあり、シートとしての出来の違いに目を奪われていた私としては一刻も早くレカロに載せ替えておきたかったわけです。やはり疲れ方に歴然の違いがあったので。
という事で、発売の早かった「RAPTAR」というブランド名のレールを使うことになりました。ところが。
得てして、こういうメーカーの製品というのは何故か「ローポジション」なる謳い文句が大好きです。というか顧客層自体が「ローポジション=スポーツポジション」と思いこんでいるのでしょう。そんな感じがします。
ちょっとこのスポーツポジションを考えて見ましょう。
スポーツする、ということはクルマにとっての運動性という事と、人にとっての運動性という2つの面があろうかと思います。
ではシートのローポジションは果たしてどちらの為の物か?と考えれば、それはおそらくクルマにとっての運動性という事でしょう。
なるべく低重心に、なるべく重点位置にドライバーやコドライバーを座らせ、クルマにとっての運動性に寄与し、また邪魔にならない位置に固定する。これがクルマがスポーツするための、クルマにとってのいい条件でしょう。
黒いJPSロータスがグランドエフェクトを駆使して全盛時代を築いていたころのF1ドライバーはそれこそ寝そべるように座らされていた、と聞きます。ドライバーとは早く走る為の、クルマにとっての機能部品の1つなわけですから、彼らの快適性云々は二の次になるのはむしろ当然ではあるのですが。
また非常に些細な話ではありますが、ドライバーがレース中に飲むための水の話。ヘルメットの口のところに常にストローが出ていて、必要な時にはそれで飲む訳ですが、当然の事ながらあんまりストローの長さがあると非常に飲みずらい訳です。このため、せいぜい胸のあたりとか腰の位置に水筒が設置されるのが通常かと思うのですが、重心が低いほうが良いという事で、床の足元近辺に水筒を設置するべきだ、という事が真剣に検討されたとかいないとか。まあ、そんなことまで言うのかよ?と思った、という話なんですがね。
さて、人間にとってのスポーツするポジションとは?という話です。基本的には車両感覚が把握しやすい、集中力を乱されない為のポジションとは?という事ですが。これを考えると、ローポジションってのは果たして人にとっていいモノなのか?と思ってきてしまう訳です。見晴らし、という面では低い位置に座るより多少なりとも高い視線の方が空間把握に有利だと思えるからです。
例えばイストのように車両デザイン自体が、そもそも車高が高い事をキャラクターにしているクルマでは、下手なローポジションなど百害あって一利なしじゃあないのかなあ、と。
また、屋根が高い空間では、座面と床面との高低差が大きく取れるため、足を前に投げ出す姿勢ではなく、イスに座っているような、必然的に骨盤を立たせた運転姿勢をとらせることが出来ます。これがまた腰への負担軽減には非常に都合がいい筈です。
もっとも、ほとんどの車のハンドルポストの取付位置(チルトステアリングの調整軸の位置)が旧来とあまり変わらない位置(高さ)にあるので、私のような巨人にとってはなんか中途半端なポジションになってしまうのが残念なんですが。
という事で、人間にとってスポーツするポジションを考えると、イストの場合、却って純正シートのポジションの方が理に適ってるよなあ?と。
まあ、とりあえずレカロ純正レールならば、シートポジションはノーマルポジションとほぼ変わらない、という事なので仕方ない。とりあえずレカロのレールを取って、そこから調整をしてみるつもりです。
レカロのシートの形状そのものは素晴らしいと思うのですが、こういうマッチングの部分が汎用ゆえの悲しい所ですねえ。その点、その車両専用に開発され、マッチングされている純正シートはそこからのシート位置の微調整も出来る訳です。これでシートのフレーム形状さえもう少し何とかしてもらえれば.....。
それを思うと、フォルクスワーゲン・ルポのシートは手抜きをしていない、良いシートだったなあ。
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