先日の事です。リンク先の「らかす」さんに影響されて、最近はDVDを借りて見る機会が増えているのですが、その中で、ウィル・スミス主演の「幸せのかたち」でしたっけか?を嫁さんと見ました。
見終わった直後の感想。「暗い」「さみしい」。実話だから、仕方がない、という事もあるでしょう。金融関係(そんな事言いながら保険屋をやっていますが)は、どうも肌に馴染まない、という事もあるでしょう。重そうな骨密度測定器を抱えながら走りまわっている姿に、自分の姿を重ねているということもあるでしょう。でもね。一念発起して金融ですか。んー。
嫁さんの感想。「悲しいね」「ひもじいのはいやだ」「身につまされる」「おうちがあることって素晴らしいわ」などなど。
そのあと、いつもの夜の部の散歩に出かけたのですが、その途上での会話。「お金がないと愛がこわれることもあるけど、お金がありすぎても愛が壊れる。だから、お金がないのはつらいけど、必要+αのレベルであれば、それでもう十分」おお?なんか珍しく難しそうなこと言ってるぞ?どうしたんだ、ウチの嫁?
トヨペット時代にアリコの人に誘われて、何時の間にやら「定年まで、ここの会社員」というレールから外れ、今現在に至っているわけですが、思い起こせば、確かにアリコの人たちの誘い文句は「年収1000万円を目指しましょう。ウチならば、それは夢じゃないし、君にも十分可能性がある。一緒にいっぱい稼ごうよ」みたいな感じじゃなかったかな?
ただですね。僕的には、あまり響いてくる言葉じゃなかった。年収1000万円。ふーん。月割りで80万強。使い切れん。そんに要らないな、というのが正直な感想でした。まあ、それは今でもあんまり変わりありませんが。
真剣に聞いてみたいんですが、「本当にそんなにお金が必要ですか?」。まあ、確かに地代の高い場所に家を建てて、ローンを組み、いい車に乗って、とかやっていたらキリはないですが。
確かにアリコの中では年収1000万クラスの人もいたようです。僕には縁のない話でしたが。アリコを辞めてから1年くらい経ったあるとき、とある銀行の支店内で、ほぼ同年齢、ほぼ同期入社の、アリコのトップ営業だった人に会いました。その人は自分が辞めた直後「ASM」と呼ばれる、国内の会社で言うと課長さんクラスの職に就いた人です。
その時に聞いた話だと、その人の最高月収と最低月収にはおよそ300万ほどの開きがあったのだとか。まあ、アリコの基本給は10万円ですから、最高310万円以上の月給をもらっていた時があったということですね。あ、そうですか。へー、てな感じで聞いていました。
先日、もう60歳になる、とある会社の部長さんとお話をしていた時の事です。「僕が小学校の時、日本の人口が何人って言ってたと思う?柴田君。6000万人だよ。それが今や1億3000万人でしょ。増えたよねー。」
うん、そうですよね。だからこそ人一人が占められる土地の広さは半分になったし、核家族化によって家の購入件数も爆発的に増えた。そうなれば、当然、土地も需要と供給の関係から逃れられませんから値上がりを続けてきたでしょうし、半年もしないで出来上がる家屋に1000万円、2000万円(更にはそれ以上)という金額をつぎ込む人も行列を作り続けてきた。もちろん、そうした傾向は税収を押し上げ、経済は拡大傾向をずっと続けてきた、という事になるのかな。
でもいまや人口は縮小傾向。土地の値段は下がってもいいはずだし、そうなれば固定資産税も減ってもいいだろうし。でもお上としては、税収は下げたくない訳で。ガソリン税みたいにね。
代理店研修生だった頃、住宅金融公庫の特約火災保険の満期契約を回っていて思ったこと。何で、せっかく支払いの終わった家を取り壊して、また家を作るんですか?そんなに耐久性がないこともないでしょう?まあ、お金がある人には使ってもらわなゃいけませんけど、無駄な事をするなー、と。
ヒトゴトなので、どうでもいいような気もしますが、もう少し「足る」という事を考えてもいいんじゃないでしょうかねえ。過ぎた欲が狂わす、というか、歪ませるというか。
本来は「小乗(つまりは個人の解脱を目指しているということ)」であった仏教は、何時のまにやら「大乗」もOKとなり、新興何とかやらに至っては(至っていなくとも)現世利益の追求もおまけについてきちゃったりして、拡大解釈も、ここに至ってはなんと言うべきなのか言葉に詰まりまくります。
確かに、人とお金、という関係は気っても切れない関係にあるのですが、もうちょっと、なんか、こう、ね。きちんと向き合って、変に隠さず、でもあまりにも行き過ぎることも無く、という姿勢というかスタンスというか。結局は個人の良識というか、センス・バランス感覚という所に行き着いてしまう部分もあるのですが。うーん、誰か補足してください。
キレイごとにすぎるのかなー。余裕が無ければ、吐けない言葉だということも分からなくはないんですが。
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