2008年7月7日月曜日

商売の波

昨日行ってきた先で、こんな相談を受けました。Nさんといいます。その息子さんの話(とはいっても、もう40後半のはず。ちなみに独身)。
曰く「息子が会社を辞めてきた。辞めてからはネットで商売をしようとしてたみたいだけど、なかなかうまくいかない、儲からないという事で、改めてどこかの会社に入れてもらおうとしているらしい。
一つには今、あいつには金がないはずだけど、勤めだしたら車が必要になるはずだ。その時には相談に乗ってくれまいか。
もう一つは、何かいい就職先があるようなら紹介してやって欲しい。」
とまあ、こんな相談でした。

まあ、車のほうはともかくとして就職先について。
すぐに思いつく先としてはアリコの営業職員と、日本興亜の代理店研修生。まあ、うまくいくかどうかはともかく向こう3ヶ月くらいは在籍自体は出来るだろうから、その間給料を貰うだけは貰っておいて、その間きちんとした就職先を探す、もしくはその道で上手く行けるようならそれに越したことはないし。という話はしておいた。
募集自体はアリコの場合は毎月日常的に。日本興亜の場合は偶数月に。まあ、とりあえず話し聞いてくるだけならいつでもできるから、連絡は今でもしてあげますよ、と。後は当事者同士で話をしてもらって、縁がなければそれまで。向こうから断わられることもあるし、こっちの都合もあるでしょう、と言ってあげたのですが。

まあ、このNさん。何かにつけてああでもない、こうでもない、というのですね。とりあえず金に困ってんのなら段取りなんか気にしてる場合でもないんでしょうけど、当人にとっては一つ一つカタを付けたいらしい。

話を聞いてみると、Nさんが今まで7年いた会社ではブラジル人との関わりが多かったから、今後もそういう方面で何とかやっていきたい、というのです。でも、そういうワリにはブラジル人の知り合いが何十人といる、というわけでもないらしい。では言葉がどうかといえば、それも怪しい、というよりまったくできない。

ブラジル人は結構いい給料を取っています。派遣を介しているとはいえ、残業があることを前提にして職場を選ぶ人が多いですから、40といわず50近く貰っているのもいます。手取りで。で、そのお金をどうするかというと、あまり貯める、という話は聞きません。母国に送金するか、もしくは使ってしまいます。このためその場限りの羽振りは結構良いです。
このためクルマに結構な額のお金をかけるのもいます。
そういうことを、Nさんも聞き及んでいますから、そういう人達に向けてチューニングなどの仕事を請け負う工場を紹介していく、という事も考えているようです。でもね。ブラジル人自身の修理工場もあるし、彼らは彼らで自身で渡りをつけてきていて、それなりにやりたいことを既にやっている連中が多い。つまりNさんに面倒見てもらわなければいけない理由はないわけです。だってNさん、クルマ関係のネットワークないもん。知識もないし。

こうすれば儲かりそうだ、とか、こういう話があるよ、という良い部分だけを聞き及んできて想像を逞しくするのはいいんですが、Nさん、なんかお手軽すぎるような。
もういい年だし、でも、オヤジさんは75くらいだから、もう頼る訳にもいかないし。もう少し現実的なことを考えてもいいんじゃないかなあ、なんて思ってしまいました。

巷には、FXでどうのとか、ネットショップでこんなに儲かりました、とかいう本が溢れています。
それが全て間違いではないでしょうけど、相場で儲ける人がいれば、その分損をしている人がいるわけです。昨今の石油相場で言えば、そのツケを払わされているのが消費者であり、実害を被っているのがアフリカなどの外貨準備高を持っていない後進国。だって、買えないもん、あんな金額じゃあ。あっちでは高いか安いか、なんていう甘ったれたもんじゃなくて死活問題でしょう。実際。
ネットショップもいまやいっぱいありすぎて信用するための取っ掛かりをどこに求めるか、という話になってしまいます。つまり一般的になりすぎて、同時に競争相手がありすぎて、どこを足場にしてお客さんと繋がるか、という事になる。在庫の量なのか。技術か。知識か。それともプレゼン能力か。それともそれ以外の何かか。他との差別化をどこに求めるか。
Nさん、もう少し考えるか、考える前に手に汗握るかしたほうが良いような気がするんですが。

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