さっき、受信料を払っていないBSで、ペットボトルリサイクルの話をやっていた。
詳しくは知らないので、テレビでやっていたことをそのまま受け取ると、自治体の回収してきたペットボトルを「容器リサイクル協会」とか言う所が無料で引き取り、その回収容器(ペットボトル)を「指定業者」と呼ばれる特定の再生工場に流す。で、その再生料金はペットボトルを作った業者が負担する、という事なのだとか。
で、今はペットボトルが原油高の影響も受けて回収容器も原料として十分採算に合う(まあ、オイルサンドに処理費用をかけてでも採算が合ってくるのと同じ理屈)。つまり、ゴミだと言いつつそれは商品になれる。
もちろん回収費用をかけて集めてきたペットボトルがお金になるんなら、それに越したことはないと考えるのが人情だから、自治体としては買うところには売るだろうね、そりゃ。でもそうなると面白くないのは「財団法人 容器リサイクル協会」とかいう所。再生工場からのバックがあったのかどうか知らないけれど、取引量があまりにも少なければ、自分たちの仕事の評価にも影響するだろうから、必死になって「容器リサイクル法」とかを楯にとって「なんでうちにペットボトルを引き渡してくんないのか」と詰め寄って(当人にとっては交渉とか相談とか言っていたけど)いるらしい。
指定業者としても仕入れがタダで、必要経費はペットボトル製造業者持ちな訳だから、こんなにおいしい商売もなかっただろう。再生した商品はもちろん売れる状態にしていた訳だろうし。もしくはペレットに再生しただけか?その辺の100円ショップにある程度の低い品物(ペラペラのクリアーファイルやフォルダーなど)などの原料になっていたような気がしてきた。
つらつらと見ていて思ったのは、結局は「利」だな、と。どういうようにうまく利益誘導をしていくかだろう、と。
ふと思い出したのが坂本竜馬が亀山社中設立前に構想していた「九州諸藩連合」。つまり当時としては、開国とか攘夷とかの主義主張は措いといて、運輸、貿易という餡をいかにしてみんなで嘗めあうか。そうしていがみ合う諸藩たちと共同作業を繰り返し(先ず腹を肥やしたうえで)、親近感を醸成していく。いくら理を説こうが頭ではわかっても気持ちがそこに落ちるかどうかが難しい所なわけで。基本的には薩長連合もこの論法だし、誤解を恐れずに言うなら大政奉還もある意味双方の絡み合う状況を都合よく「利益誘導」させた案といえるかもしれない。
司馬遼太郎が綺麗に書きすぎているのかもしれないけど、「坂の上の雲」で描かれている明治政府のとった日露戦争における戦略は見事の一言だと思う。今に通じる正論による平押しもないわけじゃないけど、きちんと秘密裡に潜行させているところもある(あったらしい)。
せっかく将棋や囲碁などという複雑怪奇なゲームを伝承させてきて、未だにコンピューターでも勝つことが至難な業の持ち主が日本にはウジャウジャいるのだから、もう少し戦略という面で活用させてあげなよって思ったりもする。それこそ勿体無い。
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