以前からツラツラと考えていたことに、ハイパワー車とエコというのは両立しないことなのか?というものがあります。
確かにやみくもにハイパワーを追い求めるのは余りエコじゃあないでしょうし、燃費だって悪すぎます。基本的にエコカ否かは排気ガスの成分がどうのこうのというよりは燃費が良いか・悪いかでしか判断できないんですけど。別に個人で排気ガス検査機器を持っているわけじゃあないので。
ただ、ハイパワーを追い求めるのならば「キレイな燃焼」を追うのが筋のようにも思われますし、それがイコール「エネルギー効率が一番いい」という事とはリンクしないんでしょうかね?それがまた、エネルギーロスの少ない機器構成でもあるのでは?とも思うのですが。
という事は、きちんとハイパワーが実現できているクルマこそがありうべきクルマの動力機関を備え、またそれはきちんとスポーツできるクルマでもある、という事とはリンクしていかないのかなあ?とも思うのです。
でも、大概の所謂「スポーツカー」は燃費が悪い。
これを技術の未成熟ととるのか、それとも、そういいう物なんだ、と受けとるべきなのか。
エンジンとしてはもちろん、燃費を良くする為には「アクセル一定開度で、低負荷状態での一定速走行」が一番です。日本車の場合はクルマ全体を挙げて、この状態に持っていこうとしているように感じます。CVT然り、直噴然り、ハイブリッド然り。
ハイブリッドでは停止状態からの出発時はアクセルの開きを無視してますし、CVTは極端な話、アクセル一定開度のまま60km/hまで変速しようとするシステムだし、直噴は定速走行時の成層燃焼を成立させるためのシステムだったわけだし。
こうした経緯を経て出来上がったクルマ達は果たしてスポーツカーと言えるか?と考えれば、考えるまでもなく「NO」と言いたい。
以前スポーツカーとは?なんてえらそうなことを書いてしまいましたが、その時の主張はともかく、運転して楽しいクルマをスポーツカーとするという単純な定義からしたら、所謂エコカーと呼ばれているらしいシステムを組み込んだクルマは「ぜんぜん楽しくない」。
ここはやはり、高効率を本旨とし、またそれをダイレクトに運転者に伝え、アクセルを積極制御させることによって更に無駄な燃料消費を結果的に抑えさせることで総合的なエネルギー効率の向上を達成する、という方法論のほうがよりクルマのあるべき姿と映ります。
でまた、アクセルを積極制御させる基本姿勢はそれこそスポーツカーでしょう?
GT-Rのエンジンは460馬力でも理想空燃比状態で行く、とかいう話ではありましたが、でもガスは食うわけでしょう?しかも結構な量を。もういいよ、そういうコンセプトのクルマは。
既に感覚が追いつかない領域にまで現代の車は足を踏み入れている以上、既にこれ以上のスピードは無意味です。それよりも、「モアトルク」を何処から発生させられるか、でしょう。しかもそれをより少ない量の燃料で達成する。
日本車の場合は往々にして、そこから先に人間の操作を介在させない方向で設計しちゃう傾向があるんですよねえ。
操作するから面白い んですよ。だからギアチェンジ位させろよ、って思います。
プリウスの動力分割機構の仕組みをはじめて知った時は「すげー」って素直に感心しました。「ああ、これでやっちゃえるんだ。やっちゃうんだ。」というね。
さすがプロの考えることは違うぜ 、っていう奴をもう一度見せて欲しいなあ。
そうして、「ハイパワー(体感上の)」「スポーツ(積極的に操作に介入できるという意味の)」「エコ(燃費がいい)」というトライアングルを絶妙に成立させて欲しいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿