おそらく軽自動車をダイハツから調達する、というのは販売店対策でしょう。エコカー減税という目玉もなくなり、販売台数が今までの水増し状態から半減するのは目に見えている以上、メーカーも自前の補助金を出し続けるにも限度があります。
となれば、販売店が自主的に自前のメシが稼ぎ出せるように、売れそうなタマを用意しなくてはなりません。
本来ならばリーマンショックを受けて、こうなるであろう事はある程度想定の範囲内の出来事だったはずです。ならば、それに向けてネタをしこたま仕込んだ新車を用意するべきでした。あの頃から。
でも、外に聞こえてくる限りではFT-86とか、LFAとか。で、今回のいかにも急場を凌ぐためだけの軽の取り扱い。
ダメだよ。 トヨタ自身が、自分自身で物を作るという事を全くしてないじゃあないの。自分の手を汚して、自らが油にまみれて製品を作るという動きをしていない。人の上げ前を撥ねるような商売ばかり考えて、自分自身で物を生み出していない。こんな製造業の先が長いはずがありません。
こんな体質に落ちてしまったトヨタを変える為の創業者一族出身の社長であったはずなのに、決断が出来ていない。高所から物を見て軌道修正するのがトップの仕事であるはずなのに、何をやってるんだか。
現場のセールスとしたなら、売りやすい商品に流れるのは火を見るよりも明らかです。随分前から店頭商売しかしていない、お客さんの言うがままの商品を出してくるだけの売り子に、「やはり登録車ですよ」なんて言葉が出てこよう筈がありません。
私の脳裏からは、とある年末に寒い風の吹く中、納車準備をしているクルマが他メーカー製の軽自動車ばかりだったという、とある日産車ディーラーの光景が離れません。
という事は、トヨタ自体の工場稼働率は否が応でも下がり続けるでしょう。売れない商品に経営資源を振り向けるバカは居ません。
という事は、今現状、トヨタは「ハイブリッド」という1本の矢に縋り続け、それと心中するつもりなのか?
で、売れなさそうなクルマは子会社に作らせ、開発も丸投げして、自分は動かず、作らず、銭勘定だけに特化していく。既にこういう流れが主流になってもいますし。
日産扱いの軽自動車を「メイド イン 日産」と思いこんでいる人は少なからず、というより大半のクルマに興味のない人はそう思い込んでいます。まあ、日産の思う壺なんですが。
それを横目に羨望の眼差しで見ているのはメーカーの人間ではなく、おそらく販売店側の人間でしょう。これで、販売店としては当面一息つくことは出来るでしょうけど、
メーカー側に、これらのクルマの魅力を超えるクルマが生み出せない限り、今以上に製造台数自体が落ち込む、ということを想定できているのか非常に疑問です。
易きに流れるのは世の常ではありますが、安易にそれを選択しているようでは先が知れています。更にその先を見たネタの仕込が出来ていればいいのですが、どうなのかなあ?
0 件のコメント:
コメントを投稿