研修生時代は兎も角として、独立してからこの方、生命保険を売ったことがないというか止めてしまった。いろいろ理由はあるのだけれど、ひとつには人様の財産を預かる、という事に対してそこまで全面の信頼を置かれてもいいのだろうか?と思ってしまうから。まあ、実際預かるのは生命保険会社だとしても。
7月頃のお話。
とある方に「どこかいい就職先はないだろうか?」と聞かれ、自分に言える所といってもアリコか某日本社の損保の代理店研修生くらいしかないですよ、と答えた。
様々な募集条件をかいくぐって、その方は今年の10月からアリコジャパンに勤務することになった。その話が決まる以前。8月の半ばに、この方から電話があった。「何で柴田さんはアリコを辞めたんですか?」と聞かれた。
理由はいろいろあるけれど、その最たる理由は10年20年もしくはそれ以上という長期に亘っての補償と金融商品なんぞ自分自身が信用しきれていないから、というのがその際たるもの。
長期傷害保険の税制上の扱いもそのひとつだし、逓増定期保険もその税制上の優遇処置は消えた。所詮今は良くても将来まで優位性を補償してくれる訳ではない。果たしてその時に、お客さんにそのことを説明しきれる自身が今の自分にはない。
現在扱っている1年物の損保程度ならなんかあっても基本掛け捨て。期間も1年でしかない。お客さんの負担もまだ、その程度で済むし、こちらの心労も1年分で済む。そこだけに全力を傾注すれいいんだから。
もう一つあるのが、自分自身が10年も今の姿であり続ける訳がない、と思っていること。状況は常に変わるし、変転がないとは言い切れない。でも生保はその保障期間の永さゆえに、常に契約者・保険会社が一定の状況下にあり続ける事を要求する一面がある。自分としては、そんなことお客さんに言い切れるのかい?という自問に答えられない。
あっちの人たち(アリコの人たち)は割り切りの良すぎる人たちが多かったから、「そうは言っても、こっちも勧めたが、最終判断はお客さん。無理に勧めた訳じゃない。」とすんなり口にする人が多かったが、今頃どうしてんのかな?
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