2008年11月2日日曜日

クルマのガラス磨き

今日は、しばらく前から気になってしょうがなかった「ガラス磨き」をしました。

普段乗っている車ならばともかく、露天駐車のまましばらく乗っていない車は、かなりの確率で「雨ジミ」が、特にフロントガラスにこびりついていることが多いものです。あの雨がたれている様子がそのまま残ってしまっているようなガラスの表面に見覚えはないでしょうか。

思い起こしてみると自分が乗っていたクルマよりも中古車屋で仕入れてきたクルマにそれが多いようです。ウチの車で言うと「ロードスター」や「ベンツ」。あと、「銀ヴィッツ」もそうだったかな。てことはやはり長期在庫車になればなるほど雨染みがつくのか。ふむ。
ところが、あまりガラスを磨いている光景というのは見た記憶がありません。

ディーラーでは、下取の車が入ってくると先ず一通り洗い上げます。内装も外装も。この時点では、つい昨日今日まではお客さんのところで日常的に乗られていたわけですから雨染みが気になるレベルではないと思われます。
自分がしているような「シートを外して中をがらんどうにしてから洗う」ことまではしません。あくまでもそのまま洗える所までは手を付ける、というレベルです。よほど酷い要鈑金箇所は展示前に直しますが、軽微な箇所はそのままです。

後は展示場に並べてお客さんがつくまでは、先ず手を加えられることはありません。なぜって、「手を加える=補修をする」ですから、その度に原価が上がっていくことになります。わざわざ利益率を下げるようなことをする訳がありません。
先ほどの「軽微な鈑金箇所はそのまま」というのも、仕入原価を上げて売価をあげるよりも、お客さんの選択に任せて、その表示売価を下げる方が得策だ、という判断があるからです。

もちろん、展示前に点検をする、という事もありません。長期在庫になってしまう場合は、改めて点検をやり直す羽目になりますから、その分の点検代が勿体無いからです。つまり並んでいる車の機械的な状態は、お客さんに売れてしまうまでお店側は全く気が付きません。長くなってしまうので中古屋さん(ディーラーの中古車部門も含む)の実態はこのくらいにして。

そんなわけですから、長期在庫中に雨染みがついてしまったクルマは、既に洗い上げは済んでいるものとされているため、後はお客さんから要望のあった加修や補修のみを済ませて納車、という段取りになります。

つまりは雨染みを気にしてわざわざ磨く、なんて作業日程が加わる余地は無かった訳ですね。

さて、そのガラスについた雨染みなんですが、普通のコンパウンドでは取れません。なぜって、その正体は酸化ケイ素(なんだとさ)だからです。ガラスと非常に馴染みやすいというのもありますが、酸化ケイ素自体が硬すぎて、ふつうのセラミックス粒子なんぞでは歯が立たないのだそうです。
つまりはガラス用のコンパウンドでないといけません。ただ、先ほどの理由で、その作業自体が珍しく、ガラスコンパウンドの需要そのものが少ないため、高いです。普通のコンパウンドの倍くらいしました。

で。そんなこんなで磨いたのですが。

いいですねえ。自己満足ですけど。ピカピカのガラスは視界もよく、気分がいいです。

綺麗です。ワイパーを動かしても引っ掛かりが無く、きちんと水滴が拭取られます。
これは雨染みと一緒に油膜も綺麗さっぱりと取っちゃったからです。

明日は、内装の掃除をしてあげたいと思います。シートを外すところまではやりませんが。

0 件のコメント: