先日、トヨタ自動車社長の豊田章男さんがアメリカに行って釈明をしてきました。これについて日本政府というか鳩山君の発言を聞いていないのですが、本当に大丈夫か?と思うのは心配しすぎなことなんでしょうか?
私は昭和44年12月生まれですので直近にオイルショックがあり、当時の状況は今までの右肩上がり一辺倒が当たり前という訳ではなかった世相かとは思いますが、それでも随分と日本は豊かになり、それが当たり前と思いつつ育った世代です。
つまり何をもって日本が豊かになったのか、という理由が分からない世代です。
アメリカは人口こそ日本の2倍ほどあるとはいえ、国土面積は24倍ほどもある国です。もちろん不毛の土地もそれなりに多い訳ですが、やはり土地の広さとい う豊かさと、本質的には農業大国というキャパシティ、そこに眠る地下資源の豊富さという、かつてのブロック経済が成り立っただけはある元々の豊かさがある わけです。
それに加えて軍事力という有無を言わさぬ無言の背景も持っています。もちろん、その軍事力の源泉たる武器の開発能力と製造能力も。
何が言いたいのかというと、結局アメリカは、日本がいなければそれに代わる役割を担う国を見つければそれでいい、という側面が強い訳ですが、日本はそうではないということです。
「国土も狭く、でも人口密度は高く、地下資源に乏しい」という事から、「資源を輸入し、製品化をし、それを他国に売る」、ということで外貨を稼ぎ、それによって食料その他を輸入できる原資を作ってきた国です。それが今の豊かさの源泉だろう、と。
それが「買ってくれるところに見放されだし、技術水準は技術供与なんて言っている間に他国に追いつかれだし、なおかつ工場はどんどん外国に移転している」というのが現状ではないのかな、と見えます。
あんたら本当に大丈夫か?とね。幾ら商品を造っても、それが売れなきゃお金には換わらず、オマンマ食い上げになるんだし。幾ら月末になっても回収できた現金がなくては給料なんぞ払いたくても払えんのよ。本当に。
幾らお金を持っていても、今ならまだ日本円で買いたい日本製品があるからいいようなものの、欲しい商品がなくなれば日本円の価値なんか無いだろうに。例えば日露戦争開戦前の日本国債みたいなもんで。
もっと必死になるべきじゃあないのかなあ?国を挙げて。
実際に、純粋に外貨を稼いで来れる企業なんて10社にも満たない、なんて話もあるわけだし。なんか他人の話みたいな風潮があるけど、決して人ごとではないと思います。
昔は「田んぼも持っていない様な家に、娘は呉れてやれん」と言っていたそうですが、最後は食料と水でしょう。
観光立国なんて甘っちょろいことを言う前に、耕作放棄されて荒れ果てた農地(と景観)を何とかすることを考えた方が先だと思うんですがねえ。農業をする平 均年齢が既に60を超えている訳ですが、早く手を打たないと、そのうち米の作り方や野菜の作り方の伝承すら途絶えるんじゃないか?と思えるんですが。
また、今のお百姓さんは農地解放でタダ同然で農地を手に入れて、その土地をアパート・マンション、工場用地や新規道路や区画整理やハコモノの敷地として切り売りして生計を立てている、という所も珍しくない訳です。それを先祖伝来の土地が、と言われてもなあ。
ちなみに私は今真剣に百姓の開業を考えています。第三の生活手段として。オヤジが死ぬ前に何とか、とね。
いや、実際マジでニート対策なんていう甘っちょろいことを言ってる余裕はないと思うんですが。それはそれで豊かさの象徴だとは思いますけど。本質的に豊かな国、という訳ではなかったでしょうに。
それとも国土に見合う適正人口まで減少するのを座して待つ、という事なんでしょうかねえ。
私自身も穀潰しの1人であることには間違いないので、攻めて食糧生産に参加しなくては、という気持ちだけはあるんですが。
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