先日の陽子線治療の続きです。
個人的には、通常の医療保険というものに関しては疑問を持っている一人です。
アリコ入社当時、今まで考えもしなかった医療保険に関しては、新人研修で言われたことを鵜呑みにする他の具体的な考えはありませんでした。データとしては、高齢者が増え医療費が増大し、それこそ国家予算をほぼ食ってしまうほどの請求規模になります。生保業界としては「このままでは健康保険は崩壊してしまう。だからこそ自身で医療保険を用意しておくべきなのだ。」という論法なのですが......。
柴田自身では、今までに3回入院を経験しています。1度目は甲状腺摘出(片方)手術。2度目は扁桃腺。3度目は交通事故(バイク単独)による各部の骨折で、です。
で、お金の面に関してぶっちゃけどうだったかというと、実際の所は医療保険に入っていると儲かってしまいました。
1度目は入社して間もなくいつの間にやら加入させられた三井生命の生保。そこから入院日額1万円×11日+手術給付金とかで26万円ほど貰いましたが退院時に支払った医療費は15万円ほど。大部屋への入院でしたので差額ベッド費用とかの加算もありませんでした。しかも当時の高額医療制度(こんなものさえ知らなかった)は月額上限医療費が3万円程でしたから、医療保険から貰った金額(+周囲の人たちからのお見舞金)はほぼそのままおこずかいに移行しました。
当時月額15,000円ほどの保険料でしたが、「入院時に儲かる為に毎月15,000円も払ってるんならそんなもの止めて、その分貯めておいた方がいい」と思い、生保は解約してしまいました。そうしたら解約返戻金なるものが支払われまたしても儲かって(?)しまいました。
2度目の入院の時には、新車を買ってもらっちゃった生保のおばさんがいまして、その人にムリヤリ入らされた(でも保険料を1年分だかは払ってくれた)某富国生命の医療保険に入っていました。まあ、色々突っ込みどころが満載なわけですが、それはともかく。
このときも10日ほど入院をして出てきたわけですが、入院費は10万+差額ベット費用が2~3万だったかな。医療保険からはまたしても15万くらい支払われましたのでこれまた黒字に。
3回目のときは自身で加入していた医療保険がない時代でした。それでもあの時は労災が適用されたし、入院着は小さくて着れないので持込のパジャマでしたし、大部屋だったので差額ベッド代もなかった(労災の時って差額ベッド代がかかるのか、未だに知りません)、という具合で、このときも特に入用な事はありませんでした。このときは親が自分に掛けてあった生保(JA共済)の給付金を僕に呉れたので、結果的にはまた26万円ほど儲かってしまったのかな?という感じです。
もちろん儲かってしまった原因の大勢は健康保険制度のおかげであり、労働災害制度(帰社途中の事故だったので)の適用のおかげであった訳ですが、実際これらの制度さえしっかりしていてもらえれば特に医療保険に加入する意味はないなあ、と思っています。実際、自己負担比率云々はあっても廃止はできんだろ?とも思っていますしねえ。
もうひとつ印象的な出来事がありました。今でもお付き合いがある某Aさんとのお話の中で「医療保険なんて、必ずしも必要ない。だって総額200万円からの保険料を支払って、自分が入院するかどうかも分からないし、入院しなければ貰えない。その程度のものならば、入院費用を貯めておいて、その時に現金で払えばいい。」と言われた事が決定的でした。「ああ、そうか」と。実際保険会社としても「儲かる見込みのない保険は売らないし、開発しない」しねえ。
入院すると大変なんて言っていても実際には健康保険の適用(交通事故も可)がありますから、注意すべきは高額な差額ベッド代を請求される部屋に入らないこと(もしくは「払えません」と、事前にはっきりと病院側に伝えること)ですね。保険会社の用意している高額請求例としている資料をよく見ると「(高額な)差額ベッド代」はもちろん、食費とか、お見舞いの時の交通費や食事代なんかも入っていたりして目が点になったことがあります。1ヶ月という暦の締めの関係もありますが高額医療制度もあるので、一定度以上の金額は(一旦は入金しなければならないにしても)返金されます。近頃は病院側も待っててくれるところも多いみたいですし。
こんな感じで(経緯で)医療保険に関して疑問を持っている人間なんですが、唯一「これくらいなら入っててもいいか」と思っているのが「がん保険」ですね。
もはや3人に1人、という高確率ですからねえ。そのうえ2015年くらいになると団塊の世代の方々がポイントオブノーリターンというか、65歳を超えてくる(65歳を超えると「がん」への罹患率が高くなるらしい)時代になったりもします。ココまでくるともう2人に1人という発症率になるのではないか?という事らしいです。
で、また困ったことにガンの治療技術はまだまだ日進月歩という状態ですので、保険適用の対象療法か?という面では非常に境界線付近をウロウロするものが多く、これは、というものは自由診療だったり、という感じです。
このため、がん保険に関してはまず「診断給付金」を先にくれる、というスタイルが多く取られています。また、入院日額が比較的高額に設定されているものも見られます。そして、近年出てきたのが「高度先進治療」の治療費に関する給付です。完全に「治療する」ことに重心を置いた保険ですね。
ただね。まだサラリーマンはいいと思うんです。だって給料はくれるもん。困るのは自分のような個人事業主。だって、動けなくなったらお金になりませんから。
なかなか陽子線治療に行きません。次回に続きます。
0 件のコメント:
コメントを投稿