基本的に損害保険の分野において「地震」というのは治外法権地帯みたいな感じで、大概の場合において「地震」由来の事故、例えばクルマにおいても家の保険(火災保険)にせよ、傷害保険だって地震は基本的には免責事項となっています。それを特約じみたクルマで言えば地震特約とか火災保険で言えば「地震保険(これだけで加入することは出来ない)」、傷害保険では天災特約とか、という形で危険を担保するという事にしている状態です。
まあ、普通の一般住宅においては地震保険の加入に関して問題はないのですが、今回気になったのはテレビなんかでも放映されていた店舗の地震被害です。
基本、店舗(自営業者の工場なども含む)に関しては居住部分を含まない建物に関しては地震保険に加入することは出来ません。なぜかそうなっています。ですので、お店と自宅が一緒になっているような建物であれば建物そのものも地震保険の内容に含むことができますが、それでも店舗内にある什器備品に関しては地震保険の対象外です。あくまでの居住部分に関してのみ、地震由来の事故は担保されているというのが現状です。
また、地震保険といってもその保険金額は何故か建物の保険金額の50%が上限金額となっています。つまりはもう50%に関しては自分で何とかしろ、というのが地震保険です。
もうひとつ、地震保険というのは国営事業として運営されており、東京・神奈川・静岡は一番の危険地帯として認識されていて、この地域に住む人の保険料が一番高く設定されています。
ただ、昨今の地震事情を見るにつけ、「何処も同じじゃん」という思いも強いのも事実です。できればもう少し簡略化、もしくは全国統一の料率として欲しいものです。
いっとき、1970年代の頃という時代においては地震というものは予測可能なのではないか、という論調が強かったのだそうです。井戸から検出されたラジウム濃度が上がっただとか、地磁気の異常だとか何とかかんとか。
ただ、後追い検証の成り立たなかった物が多く、実際普遍的に予測に繋がるものにはなり得なかった様で、最後の最後に残った「予測可能な地震」であるらしい、とされたのが東南海地震だったのだとか。その根拠としては1500年以上に亘る地震の記録と(西暦680年ごろの記録から残っているらしい)その発生時期のなんとはない周期的なもの(およそ100~150年くらいくらいで地震が発生している)ということのようです。
でも、うがった見方をすれば記録に残る範囲では周期的らしいが、今後もそうであるとは限らないとか、海洋プレートの接地点といわれればなんとなく「ああそうか」と思い込みがちではありますが、それすら予想・予測の範囲を超えるものでもない、とかね。実際今回の地震の発生地点は25キロ程度の深さにあるとのことですが、そこまでの深さを実際にボーリング調査できる技術はないし、したとしてもその点の調査結果でしかないですし。
そういえばここのところ、浜松市は住宅地の造成に熱心でした。都田テクノしかり、有玉・半田地区しかり。大平台や桜台などなど、山を切り開き、いままで雑木林というか原生林ぽいところをさんざ切り崩して住宅地とし、地価の上昇を呼び水として固定資産税の徴収金額の増加を図ってきたというのが実情かと思うのですが、見ている限りでは雄踏地区などは元養鰻場の埋立地(それもつい最近)だったしねえ。
何が言いたいかというと、そういうところは今までの災害実績データが少ない所が多い(元々の地元民も知らない)ので、本当に地盤が大丈夫なの?とかね。今では地盤改良措置などを施してから工事に入るようですが、何が絶対という事もないという気がしたりしなかったり。うちなんかは築30年にもなろうかという家ですからそんなこと気にも留めていなかった工法でしょうけどね。
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