2009年2月11日水曜日

商品の値付けってなんだろうと思うことが度々あります。今回は工賃について。

例えばオートサービスシバタで発行する請求書の内容としては「下請け業者から来た請求書+こちらの手間賃(つまりは仲介料という名の儲け)」が基本です。中にはこちらで手掛ける作業なんかもありますので、その辺は「このくらい欲しいなあ」という金額を請求金額としている、という程度です。
ディーラーなんかでは、例えば作業工賃ということだと1時間8,500円程度が今は基準のようです(浜松では)。これに部品代を足し上げるわけです。例えば「部品代合計5,600円、標準作業時間2時間」という作業があったとすると2×8,500円=17,000円の作業工賃と部品代5,600円で、22,600円の請求金額、といった具合です。
こういうことから、だいたいの見積金額と部品代を聞いておけば、そこから「どのくらいの作業時間のかかる修理なのか」ということを読むことが出来ます。これも例えばの話ですが、古巣の静岡トヨペット。ホームページ上の点検整備金額を見ると、ミディアムクラスの24ヶ月定期点検金額は13,650円となっています。12ヶ月点検の点検金額は同じくミディアムクラスで10,500円。その差は3,000円程度でしかありませんから、点検そのものの実質作業量としては2~30分程度の差でしかない内容である、ということが読めてきます。

では時間工賃そのものはどういった基準で決められているのか。
一応自分がディーラー在籍時に聞いた話では「全ての工具が揃っている状態で、その作業に習熟したベテラン作業員が、ヨーイドンで作業を始めて、作業が終わるまでのラップタイム」というところだそうです。このため、ほとんどの場合この作業時間で終わることはない、というのが実情のようです。

ただ時間工賃と言うのはいいのですが、コレ、投資金額に対する自己資本比率によっても随分と実際の採算分岐点が違うようにも思うので、果たしてこれをそのまま使うのもどうかと思うのですがねえ。なんか「ウチの規模の工場なら時間工賃1万円貰うのが当たり前」という言い訳に使われているのが現状のような気がします。つまり、原価計算(人件費や間接費、設備投資などなど)由来の金額ではなく、これくらいで貰っていたら採算が合っている様だ、という、ま、いわばどんぶり勘定的なところが強いのかな、と思います。でもまあ、人ンチの台所ですから、とやかく言う筋合いもないですけど。

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