2010年5月6日木曜日

みんながそれぞれのいいトコロ

例えば、ふと思い立って出かけようと思うとします。

さて、何で出かけよう。


勿論ロードスターは大好きな車ではありますが、全天候万能型というわけではありません。いわば局地戦闘機です。別に誰かを追っかけ回すという事はするつもりはないですが。

でもそのクルマで移動している時や、その車を操作しているという自己満足を含めた所有欲を満たしてくれる物としては飛びぬけています。ただ、これで山道を駆け抜け、踏破する、という気は起きません。スプリント用としてならいいのですけど、これでマラソンをするのは少々気が引けます。


ベンツC?

よく出来た車です。長距離もOK,、大人数もこなせて、仕事用としても十分。これ1台で何でもこなせる万能選手です。確かにスプリント向きではありませんが、非常によくまとまった良妻賢母です。
困るとすれば、ちょこっとでかける分には少々大きいことでしょうか。もう少し小柄でもいい。でも、この辺は万能型であるための必要最小限のサイズを考えると致し方のない所です。
ただ、一つ困る点があるとすれば、そのキャラクターでしょう。やはりベンツはベンツ、と思われます。これがBやAならば多少思われ方も異なるかもしれませんが、Cはね。言い逃れが出来ない。
でまた、ベンツというクルマは隅々まで気を配って作られたクルマであることは事実なんですが、周囲はどうもそういう受け取り方をしてくれない一面があります。やはりベンツ、と言われる。これを嫌う人も少なくありません。行く先について気を遣ってしまう、という所が難点でしょうか。
じゃあ、顔だけマークⅡとかコロナの顔にしておいたらいいのか?と言われると、それも嫌なんですけどね。


アイ?

最新の快適装備を備え、しかも経済性にも優れ、ボディはコンパクトにまとめられ、何処に行くにも小柄なボディは行く先を選びません。小排気量エンジンとはいえターボを装備しているモデルですから、ここぞという時にはきちんとアクセルの踏み代分の力を搾り出してきます。
RRという事で少々高速安定性欠けるきらいはありますが、まあこの辺は割り切りようですし、別に高速走行できないというわけではありません。と言うより、並みのクルマよりも快適に高速移動をこなします。欲を言えば4WDを選べば良かったとも思わなくもありませんが。
でもまあ、総じて言えば、おそらくうちに居る車の中で一番実用性に優れているでしょう。
ワインディングもソツなくこなします。連休中は奥様の御接待で西へ東へと走り回っていたのですが、毎年の水窪への巡業や、取って返しての寸又峡遠征。更にはそこから山道の中を駆け抜けて浜松までの帰途など、一日で250キロ近くを山道ばかり走破しましたが、腰が痛くなるわけでもなく、挙動に不満が出るわけでもなく。狭路でのすれ違いも軽自動車ならではですし、フロント荷重が少ないですから右に左にというハンドルの切り返しも難なくこなせます。これぞ本当に汎用兵器って感じです。
ただ、1点不満を言うならば、優等生過ぎて面白みに欠ける点があるということでしょうか。もう少しラフでもいい。もう少し操作系が重くてもいい。



さて、ルポです。

こいつは車体も小さく軽並です。何処に行くにも場所を選びません。ボディは丈夫で剛性感は売るほどあります。よく出来たシートは疲れを感じさせず、きちんと体を包み込み、快適です。エンジンは過大でもなく過少でもなく、といったところで非常にバランスもいい。アイや、ヴィッツの「ここがもう少しこんな風であれば.....」というところを余す所なく造り込んである点にも好感が持てます。直進安定性もウチに居るクルマ達の中ではピカ一です。
難点を言うならアイやロードスターほどの機械への盲目の信頼を置ききれないというか、そういう部分で常に気を配っていなくてはいけないという気持ちにさせられる所があります。先日投稿したブログでもないですが、「ありとあらゆる所が壊れる」車のようですし、部品代が異様に高いですし。ちなみにエアーエレメント一つで部品代4500円也でした。
でも運転していて気持ちいいことも事実。さてどれで出かけようかな、というというときには、ある程度の距離になる時にはルポが真っ先に思い浮かびます。ただねえ。
意外と、というか思ったほどというか。期待するほど燃費は良くないんだよねえ。ハイオク仕様で14キロ前後。おそらくハイオクガソリンにエンジン仕様を絞っているのだろうけど、レギュラー時には12キロ台も珍しくありませんでした。
でも、割り切ってしまえるのならルポっていい車です。もう少し融通を利かせてくれるともっと良いのですが。


さて、明日はルポのエアエレメントでも換えてやるかな。あの後のオイルの汚れ具合も見つつ。

2010年5月3日月曜日

御接待

昨日は、お取引のある業者さん達とバイクでお出かけしてきました。物々しい言い方をすれば接待となるのでしょうが、私的には何とかへばりついて行った、という感じですね。
顔ぶれはハーレー2台に400Fourが1台、それに私のジレラという顔ぶれです。行き先は寸又峡。道中は天竜から春野町を通る、山道を抜けていくルートです。バイクは勿論、ミニバンなどのいかにも走り慣れていない(クルマそのものに)対向車も多く、しかもアップダウンあり、曲がりくねった道は多く、という具合の道を片道だけで60キロ近く行ったもんですからくたびれるくたびれる。行きはまだしも帰りがね。

私などは乗り始めてからまだ5年程度という状態ですから、やはり、アベレージ速度が低いんですね。せいぜい60キロ程度。他の方々はおそらく平均時速80キロ近いんじゃあないかな。山道でも60キロ平均かな、と。私などは次の危険予測をしすぎてあそこまでのスピードで入って行けません。勿論ブレーキの効き方というのもあるんですが。

やはりジレラはゆったりとした曲がり方をしたコースを流していくバイクですねえ。もちろん上手い人が乗ればそれなりに走っていくんでしょうけど、私にはそれは無理だなあ。

何はともあれ無事にたどり着いてよかったのかなあ。行きも帰りも。しかし疲れた。

シートポジション

商売柄、色々な車に乗ります。フェラーリだ何だ、とかは無いですが。

ただ、色々な車に乗って近頃ホホウと感心してるのはVWです。流石によく考えてあるなあ、と。ベンツも悪くは無いですが、FR車というのはセンタートンネルが前方に向ってラッパ型に広がっていることが多いです。単純にそうなっている右ハンドル車の場合、設計段階でその辺をきちんと配慮しといてくれないと左足の置き場に少々迷うというか、落ち着かないというか。
酷いなと思ったのがレジアスとかグランドハイエース系。ものすごくお行儀よく座っている人ならいいかもしれませんが、フットレストがまっすぐな為に踏ん張れないんですよね。あれじゃあ。
ベンツの場合も元々左ハンドルで作っているので、右ハンドル車のフットレストの置き場に苦心の跡は伺えるのですが、こういう細かい所の辻褄が少々辛いですね。この点、FF車という利点もありますが、ルポは足の踏ん張りを効かすべく色々きちんと配慮をしているなあ、と。

日本の高額車の場合はあちらこちらの調節機構が全て電動で、しかも鍵を抜くと乗り降りしやすいようにシートが最後退してハンドルが上に跳ね上がり、なんて面白機能や、シート前後のリフターにヘッドレストの上下動、シートも背もたれは言うに及ばず、ランバーサポートやサイドサポートの開き加減の調節とか、シートベルトアンカーの上下動までモーターで動いたりもします。でも、悲しいことに調整機能が多い事としっくり来るポジションがあるかどうかとは別なんですね。実は。


隠れたベストセラー車であるハイエースというクルマが、キャブオーバーという設計を悪く言われ、衝突安全がクリアーできないという理由でやむなく現行型に世代交代しました。ただ、あれほどユーザーに支持されていた車も少ないのでは?と思っています。その圧倒的に支持された理由の一つに「疲れない」という点が良く挙げられていました。

その素性としてのキャブオーバー。
エンジンの上に座る、という着座姿勢が意図された物か偶然かはともかく、着座姿勢という事に関しては非常に理に適っていました。よく聞かれた言葉に「腰に負担が少ない」「腰痛が気にならない」というものがありました。着座姿勢が応接室によくあるソファータイプではなく、椅子のそれであったというところに理由があるのだろうと思っています。
ある意味、日本でセダンが人気が無いのは、こうした「人を座らせる」という部分で「本質的に快適でないクルマが多すぎる」事もあるのではと思うくらいです。

運転手をアップライトな姿勢で座らせシートバックをきちんと立てる。座面と床面との間隔を十分に取り、お尻だけではなく、太腿全体ががきちんと座面に当たるように、座面がきちんと太腿全体をサポートするように。肘の辺りで広さを感じるので、その付近だけは空間を抉って窮屈さを軽減する。ハンドルはきちんと操作が出来るように、なるべく手前に持ってこれるよう、ハンドルの軸位置をなるべく高めに持ってくる。シートの背面は腰付近だけでなくきちんと肩甲骨の所まできちんとサポートさせる。個人的にはショルダーサポートも欲しいけどこの辺はお好みで。

こうしたシートポジションを実現した車として印象深いのが初代ビッツです。

レカロが腰痛対策に良いとはよく言われることです。勿論シート形状のよさが第一なんですが、個人的な感想では「適度なポジションと腰・背中へのサポートで、運転中に腰が余計に振られる事が少ない」ところが効いているのかな、と思っています。



本質的に快適というか実用的な椅子は、意外に高額なものです。私の普段使いのアーロンチェアにしてもそうですし、オカムラのコンテッサとかも結構高額です。ただ、古巣である静岡トヨペットでもそうだったので自動車メーカーの人もそうなのかなあと勘繰るのですが、こういう事務所の椅子って安っすい事務椅子であることが多いような?それが所長用とかになるとキャスターの数が増えるとか、肘掛が付く、といった程度でそれが仮に社長用とかになっても革(合皮)張りのハイバックになるか否か、という程度であることが多いようです。少なくとも私の見た限りにおいては。確かこれは保険会社もそうだったかな。


何が言いたいのかというと。


別に表面が皮であろうがなかろうが、どうでもいいんですよね。きちんとした姿勢を保持してくれて、なおかつ疲れず、仕事に集中できるような姿勢をとらせてくれれば。革や合皮の椅子なんて蒸れるだけだし、座った瞬間冷たいから見掛け倒しの事が多い。

つまり、良いイスに座ったことがあるのかなあ、と。結局それがなければ、良い椅子の基準がないじゃあないですか。作る側からして。保険会社時代、あまりにも事務椅子が酷いので「自宅の椅子を持ち込んでもいいか?」って聞いた事ありましたもの。勿論却下されましたが。


電動シートなどというくだらない虚仮おどしの装備になんかより、もっと本質的なシートフレーム、着座姿勢の詰め、という部分にもっと時間とお金を掛けて欲しいです。これだけでクルマはものすごく変わります。ルポ如きに出来て日本車に出来ない訳が無いでしょう?


ちなみに、私が初めて「良いシートというものは良い物だ」と感動したのはR32のシートでした。で、初めて自分の車に社外品を持ち込んだのはCDチェンジャーでしたが、2番目に手を出した用品はレカロシートです。マークⅡにレカロのSR-3。惜しむらくはシートだけが突出してしまった、というところでしたね。

2010年4月30日金曜日

ルポの不調の原因?

ここ数日乗っていなかったので気にもしていませんでしたが、やはり乗ると気になるエンジンのしゃっくり。時たまというには少々頻繁すぎる出方をする症状です。

とりあえずエンジンコンディショナーは買って来てありましたので、あとは何時手を付けるのか?というだけではありましたが、根がメカニックではないので動き出すまでに時間がかかるんですね。ただ、気に成りだすと居ても立っても、という具合になるので始末におえません。昨日(4/28)はアイのプラグ交換をしましたが、今日は今日でしゃっくりが気になって仕方がなくなりました。仕方がない。やるか。


とりあえず、エンジンフードを開けて、何処から手をつけるか?と考えましたが、お目当てのスロットルボディはエアクリーナーユニットの下に居るようです。という事は、まずはエアクリを外す作業からか。

ユニットの重なりを見ると、とりあえずはエンジンのヘッドカバーの周囲を覆っているカバーを外す所から始めないといけないようです。こんな飾りを付けやがってめんどくさいなあ。

で、すぐに気が付いた異変は、このカバーを止めているボルトが1つ行方不明になっている、という事でした。あれ?

確かこのクルマは全てディーラー入庫のはずです。記録簿を見る限りではそうなっていました。フロントガラスの点検ステッカーにも「○ウディ浜○」とスタンプ版が押されています。うーん、これは付け忘れだな。

お次はエアクリ外しです。まずは順番に、蓋を外して、エアクリエレメントを外して、それから下蓋を外そうかな、と。


ここでまたまた気になる点を発見。


エアクリボックスの蓋はねじ7本で止まっていました。「ねじ止め」かよ、というツッコミはともかく。何か濡れてる?溝に水でも溜まってるのか?でもソコソコ走ってきた後だから、それも考えにくい。

よくみると、それはオイルでした。え?オイルがこんなで滲んでる?でもこんなところ、オイルが噴くような所じゃあないだろ?

まあ、とりあえずそれはそれで。ねじ7本を外してふたを開けてまたビックリ。オイルが中にまで滲んでいて、エアクリーナーエレメントの一部にまでオイルが染み込んでる。一瞬「コレって湿式のエアクリだったのか?」と思っちゃいましたが、そんなこたあ無えだろう。エレメントの周囲とエアクリの蓋を密閉するためのパッキンまでがオイルで濡れています。

で、それが空気吸入量を調整するバタフライ式のフラップにまで及んでいて、オイルにまみれています。

もしかしたら、これが原因か?ということで、ここにエンジンコンディショナーをテンコ盛りにしてあげました。で、エンジン始動。泡が消えてしまったので、もう一度御代わりをしてあげて。で、キレイにはなりました。

とりあえず、調子を見るために試運転です。もう一度組み付け直して。
ガーデンパークを過ぎ、国1に出てそのまま浜名バイパスへ。潮見坂の道の駅でUターンをし、もう一度浜名バイパスを戻って、はまゆう大橋経由で帰ってきました。

いいじゃん。吹けもいいし。1度だけしゃっくりが出たけど、それ以外にはナシ。明日もう一度走ってみて様子見をしようかと思うけど、原因はあれだけ?オイルのせいで、流量が制限された所があったって事?それを洗浄したので本来のギャップに戻った?それだけなの?


帰ってからエンジンフードを開けてよーく観察してみると。

なんとなく、オイルフィラーキャップの方向から来てるのかなー、と。エアクリの蓋にもなんとなくうっすらと油膜が付着してるっぽいし。
つまりオイル交換したときに、注入後一度エンジンを回すんだけど、その時にキャップを付け忘れてオイルが噴いたんじゃあないのか?という気がしてきました。エンジンまわしたら、そこからオイルが噴出して。で、慌ててエンジン切ったけど、既に時遅しでエンジンルームオイルだらけ。何とか分かりやすい所は拭取ったけど、奥まった所にはウエスが届かずそのまんま。
で、暫くしてから、何かエンジンの調子が悪くなりだし。距離は6万キロ程度だけど、年数は乗っちゃったし。ナビも壊れたままだし。周りからは「そろそろお金がかかりだす時期ですよ」なんて言われたり。7月には車検も来るし、タイヤも換えなくちゃとか。
別の人で、ア○ディ○松にA4を車検に出して、20万円出しておつりが硬貨だけだった、なんて話も聞きました。平成16年式って言ってたから5年落ちの筈ですから、それで20万弱とは恐れ入ります。
それでこんなレベルの整備もあったりするんじゃあ、お話にならんわなあ。良くしてもらうつもりが逆に壊されてるんじゃあ。まあ、まだ犯行が確定したわけではないにしても。

ちなみに1本行方不明になっていたエンジンカバーのボルトですが、一箇所、幾ら回してもねじが喰いついて来ない所があります。こりゃあ、ねじ穴をバカにされた可能性も否定できんわな。この程度の整備をされている様子を見ると。



もう少しルポの様子は見てみますが、とりあえずオイルで濡れているエアクリを交換して、と。それと、ちょっとそれとなく前オーナーに車の調子の変化を聞いてこようと思います。まあ、予想が外れていてくれればいいんですがね。

2010年4月28日水曜日

次期バイク

うーん、もう一台バイクが欲しい。

実はジレラ君。今回の車検で以ってナンバーを一度切ろうかと思っています。その理由としては、やはりシングルってキツイんだもの。

あと、姿勢が辛い。もうジジイだし。もっとアップライトな姿勢で乗れるバイクでもいいなあ、と。



排気量はねえ。2輪という事を考慮しても、やっぱり1発500cc近くあると非常に楽に乗れます。で、最低ツインね。


シングルはねえ。ジレラの場合大概5000回転位が常用域なんだけど、何だか白蝋病になりそうなくらい振動が来るんで、やっぱり1発の大きさとの兼ね合いで言うとツインかなあ、と。








そうしたことを考えると、ハーレーってよく出来てるんですよねえ。トルクが有って、姿勢が楽で。気張らないで載れるスペックで以って組み立てられている。


ただ、どうしてもあのスタイルは好きになれないので、そういう視点で見ていくと.....。







ネイキッドになるけど、ドカティのモンスターの900とか1000とかくらいがいいなあ。


クルマもそうですけど、やっぱりトルクのあるクルマは良いですよ。まじで。ものすごく楽。








そのうち結果が出たらご報告いたします。

2010年4月27日火曜日

これは失敗だったのか

近頃思うのは「農地解放」ってのは失敗だったのかなあ、という事です。勿論私の時代の教科書では、それを肯定的に取り扱っていましたが。

失敗の理由として農地、特に田んぼの荒廃と埋め立て・宅地化の著しい進行があります。これは現在の農地が、結局今まで持たざる者あった小作人たちが労せずして得た土地であるがために、いとも簡単に「そっちの方が儲かるから」という理由でアパートや住宅用地に売ってしまったと取れる光景が非常に多いとか。
また、減反に応じた方が割がいいという理由で耕作放棄をしてしまい、数年後には復帰不可能なまでに荒れ果ててしまい、水田に戻すことが不可能になってしまっている所とか。
で、そういうところに「道路の一本でも通してくれないかなあ」と、所有地の換金を目論み、待ち望んでいるという名ばかりの百姓が少ないくないという光景も結構見られるわけです。よく見かけませんか?いかにも保証金で御殿に作り変えられたっぽい新興住宅地や新規道路近辺の豪邸を。


昔からの地主さん達ならば、お金がある程度あることが普通でしたでしょうから、それほどがめつくことも少なかったでしょうし、所有地の耕作についても、今ほど換金を急ぐ状況には至らなかったのではないのかな?と。
結局持たざる者は、使い方も知らない方が多いような気もするんですね。

貴族主義を標榜する気はサラサラありませんが、あまりにもの平等主義は却って悪平等に繋がるような気がしてなりません。特に今の荒廃した耕作地を見るに付け。なんだかんだ言って全てが平等なことなんてあるわけがないんですから。

昔、日本は美しい国だと口を揃えて外国人に言われた頃の光景の源は「隅々まで丹念に耕された耕作地が作る緑豊かな光景」だったはずです。私が生まれて間もない頃の写真が残っていますが、その後ろに写っていた光景は見渡す限り、という位に広がりを見せる美しい緑の田んぼでした。
今は昔、という話になってしまいますが、その耕作地たちはかなりの部分が埋め立てられ、継ぎ接ぎだらけの美しくない光景に成り下がっています。
司馬遼太郎ではありませんが、どうも日本の風景というものは昭和の40年代を境に急激に変わっていったようです。これはお客さんの何人かにお尋ねしての印象でもそうでした。
では、果たしてここ村櫛の、埋立地を懸命に拡げていった世代の、曾爺さん以前の村櫛人が見たかった光景はこれなんだろうか?と思わずにはいられません。

経済成長も結構ですが、農業は国土を守る最後の防衛線であったはずです。アメリカはもとより、フランス、ロシアといった国々の本質は農業国です。自前ででんぷん質を賄えられる。観光立国なる、とって付けたようなお題目も結構ですが、環境保全や治水、景観保護といった多目的な要素をカバーするのが農業なはずなんですが、どうもねえ。土地を細切れにしすぎた弊害からか、統一施策がどうにも取れていない印象が強すぎる。


どうせ無かった物なんだから、耕作放棄している現状の土地は旧地主に返還させるとかさ。で、耕作する限り相続税も掛けないとか。何でもかんでもお金に換算するんじゃなくって、風景を次世代に残すことをもう少し考えてくんないかなあと、ちょっと思いました。

借金ばかり残すんじゃあなくって。

こんなんじゃ後世の子孫達に完全に馬鹿にされるよ。この時代の御先祖様たちはって。そう言われない為にも今から出来る手をひとつづつ打っていってほしいし、考えていって欲しいものです。

非常に迷惑なこと

私自身は、本屋さんめぐりは好きなんですが基本的に立ち読みはしません。あくまでも買うための物色はしますが、その時もぱらぱらとページをめくって気に入った写真なり記事なりが目に入る・入らないで判断します。読み耽るという事はしません。

ただ、本屋さんの商業形態としては、あくまで本棚・展示スペースを貸しているだけということもあるのでしょう、立ち読みに関してうるさいことを言われることは少ないような雰囲気はあります。「立ち読みお断り」なる札はたまに目にはしますが、ほとんど無視されていますし、中には座り込んで読む輩とかもいるくらいで。

勿論じっくり吟味した上で買われる方もあるでしょう。そうでなくては大事なお金を払うだけの価値があるかどうかの判断が出来ない、と。まあ、それはそれでわかる話でもあります。

ただ、ほんとうにそればっかりか?
と思わずにはいられません。そんなに読みたかったら図書館にでも行って欲しいものだと心底思うのは私だけなんでしょうか。特にずらっとマンガ雑誌の所でかたまって立ち読みしている光景を後ろから見ていると、非常に浅ましく感じてなりません。そこで読んじゃったら買うわけないよねえ。

だって、現実には汚ったなく読み捨てられたような雑誌の多いこと多いこと。しかも、ページをめくる時に本の端を握り締める奴が多いのか、表紙・背表紙共にキッチリと折り目というか握り締められた跡が残っている本が珍しくありません。
こんな本を掴まされた日には気分が悪くて仕方ねーよ。というか、昨日掴まされたんですが。念には念を入れて、上から5冊目くらい下の本を選んだにもかかわらず。ちっくしょー。

いつぞやのエロ本屋のように「1人でぶつぶつ朗読している」奴は流石に昨日は居ませんでしたが、それでも1冊の本にタムロしてくっちゃべっているのは居ましたねえ。それとなく見るとしっかりと本の端を握り締めていましたから、キッチリ折り目は付いていただろうなあ。


こうなってくると、本屋さんも品定めの為の場に成り下がり、買うのは結局アマゾンから、という事になっていくのかなあ。

それはそれでいいんだけど、地場の本屋さんという存在が好きな私としては、なるべくなら本屋さんで買ってあげたいんですが、読み捨てられた本を敢えて買うほどのお人好しでもないんですよねえ。
店舗スペースの関係もあるでしょうけど、平積みにする本などは試し読みの1冊だけ置くようにして、後はカウンターの裏の書架から出すようにしてくんないかなあ。コミックスなんかはそうしている所も多いですよね。
特色ある小さな本屋さんが次々と店仕舞いしていく中で、こうした立ち読みによって読み捨てられた本が、販売機会を逸してしまったという事も少なくないような気もします。

買う気もないのに立ち読みをする方へお願いというか注意というか。

貸し本屋ではないんですから
、せめて「この本を買う人もある」事を想像して丁寧に本を扱う位の気遣いを見せろ。頼むから。