2009年10月23日金曜日

福祉国家の理想像としてスウェーデンの政策がよく採り上げられます。

医療・介護は基本的にタダ。その代わり税金だけはバカ高いけど、それは将来の見返りがきっちりと目の前に提示されているから、みんな納得はしている、という報道のされ方だと思います。行った事はないから本当のことは分かりませんが。

ただ、報道を見る限り随分好意的な内容が多いような気はしますので、体制そのもののスタンスはおおむね好評なのだろうとは思っています。
異様に高齢者の多い日本社会にとって、「医療・介護がタダ」という国家は、直接大多数の人々が恩恵を受けることのできる形態になるでしょうから、「賛成者多数」という事になるでしょう。それはイコール選挙の得票数に直結するでしょう。

ある意味、前回の民主党圧勝は「穏やかな革命が成功した」という解釈が充分に成り立つ選挙結果です。マニュフェストが云々という事はともかくとして「従来の為政者はとにかくお引取願う」という意思は示されたわけです。ただ勘違いして欲しくないのは「別に鳩の功績でこういう結果が舞い込んできたわけではない」というところですね。

前後の状況はともかく革命が成功した以上、スウェーデンのような国家運営をする、という強権発動も全く不可能ではない、とは言えると思います。ただ、権利の裏にはきちんと義務も発生するわけです。
そうした政治体制を実現する為には、とりあえず預金封鎖するなり、国債を無期限償還化とするなりして先ず国家財政を身奇麗にすることが必須でしょう。そうでもしなければ財源が全くないのですから。
それとも根拠のあるのかないのか判然としない、でも不動と信じてやまない国民の「円」への信頼を何らかの形で利用することもできなくもないか?とも勘繰ってしまいます。戦争時の軍票みたいな感じとか。



特に自民党支持でもなければ民主党を頑なに支持するわけでもないですが、もっとコンセプトを示してもらいたいものです。
片山さつきのブログも時たま拝見しているのですが、単発の政策批評はあるにしても、どうあるべきかという全体像、そこから導かれる方策・政策はこうだ、という感じは受けないんですよね。次に向けて虎視眈々と地元固めをしています、的な戦況報告は結構載ってはいるんですが。

2009年10月19日月曜日

ブラジル人の携帯電話。

非常に困る事があります。
それはブラジル人の携帯電話番号。

口を酸っぱくして「番号が変わったら電話してこっちに教えといてね」
と、くちうるさく言っているつもりなのですが、トンと効果は無く、いっつも何時の間にやら番号が変わっていて連絡が取れなくなります。まあ、事故しても金払ってなければ保険は下りない、というだけなんですけど。

ここ何年間での動向で言うと急激に「ソフトバンク携帯が増えた」という感はあります。まあこれはブラジル人に限ったことではないんですけど。ただ、通話品質が極端に悪い印象はあります。それと、全体的にも携帯電話の通話品質そのものが以前から比べて落ちたような気がしてなりません。

ただ、ここのところ気がついたのが「ブラジル人のiPhone使用率の異様なまでの高さ」です。
彼らとしては今までは仕方なく日本製の携帯電話を使ってきて、おそらく英語表示で頑張ってきたのでしょうけど、あちらはポルトガル語が主流の国です。で、iPhone。これならば世界各国の言語表示があるようで、ソフトバンクのバラマキ政策もありブラジル人の使用比率が異様に高い機種となって現在に至っているようです。

うーん。なんか妙にチグハグな感じのする光景です。

ところで野球関連にいきなり話題が変わりますが、王さんのいなくなったソフトバンクを応援する義理は既になくなりました。元々野村さんが好きな柴田です。楽天としては毎年毎年なかなか上位に来ないので「今年が最後」と言っていたそうですが、金はかけたかも知れないけど、元が寄せ集めの選手でスタートしたんですから仕方が無いじゃないですか。それをドラフトやトレードで少しづつ何とかしていった。偉いなあと思います、野村さん。もういい年なのに。ガンバレ。応援してます。

2009年10月9日金曜日

民主党大丈夫か?

日本という国は、資源がなく、財力は戦争で使い尽くしており、戦勝国側であったアメリカからの援助しか寄る辺がないという状況であったろう思います。
その後の戦争特需等を経て、地理的に絶好の補給基地としての立場を遺憾なく発揮し外貨を溜め込むこともでき、海外からモノや資源を買い入れることが出来るようになったのが出発点であったのでしょう。ここを起点として資源を買い入れ、有用な品物に加工し、それを必要とされる海外に売り、また外貨を得て資源を買い入れる、というサイクルが回転し始めたのかな、と。

占領下では輸出品には「メイドインジャパン」ではなく「オキュパイティッドジャパン」と在ったそうです。「占領下日本」という意味ですね。安物、二流品の代名詞だったそうですが、そのうちに安さだけではない、品質をも兼ね備えた品としてのブランド「メイド イン ジャパン」に育っていったのは周知の通りです。

喩えそれが21世になり、平成が20年を経たとしても基本的にはやはり国内に地下資源に代表される原材料としての鉱物等の産出は少なく、以前と同様、原材料を買い入れ、それを高品質な製品に仕立てて海外に売り、外貨を稼いで、次の仕入れやその他食料品等の輸入の原資とする、という流れに代わりはありません。
ただ、変わったのは日本が豊かであるという意識や自覚が非常に希薄になったのかな、という空気でしょうか。それが当たり前になり、鈍感になり、気が緩んでいる。

日本は物を作って海外に売ることで日々の糧を得てきた国です。

医療関係の人たちには失礼な物言いになりますが、高齢者への介護や医療・年金は事後活動というか後方支援というのか。兵站線の維持でもない分野であり、少なくとも前に出るための支出ではありません。すでに戦傷者を数多く抱えている状態、という表現をされた方もあります。失礼ながら言い得て妙だな、と思ってしまいました。だから切り捨ててもいいという主張ではありません。でもあんまり全面に出てくることは歓迎すべからざる状態です。もっとほかにやっておくことがあるだろう。
こればかりがクローズアップされるのは危険だな、と。


だって、前線からの戦利品がなくなるもの。

しかも安けりゃ、という事に迎合しすぎて軒並み工場は海外に。
定年退職しちゃった技術者も多くが海外に流出。
しかも技術継承もままならないうちに。
晩婚化(人のことは言えんけど)のこともあり、少子化傾向には歯止めがかからず、
それ以上に高齢者比率は団塊の世代の高齢世代突入間近の事もありさらに拡大するでしょう。
少子化対策相なんていう職にあった人は子供を身籠っただけに終わるという体たらくだったし。
しかも少子化は移民で補うなんて事を言ってていいの?
まあ労働力の確保にななるかも知れんけど、欲しいのは製品を単に作るだけじゃなくって
みんなが欲しがる高品質な商品の開発とその生産が求められるのであって、頭数の問題じゃないんだよね。下手に犯罪者なんかが増えたら、それこそ員数外の経費が更にかかるだけ。
国内施設の整備がどうのこうのと言っていられる段階はもう過ぎた様な気がします。


とりあえず、マグロが食えんくなるが同のこうの何てどうでもいい話で。
そのうち飯が食えなくなるぞ。真面目に。
日本製品が欲しいから、日本円を持つ価値があるわけで。
作れなくなれば、日本じゃなくちゃあ売っていない物がなくなれば円の信用は「0」でしょう。
強引に意見を通すだけの武力(腕力・暴力)もないんだし。

しかもそんな状況にあって中韓友好、技術援助なんて馬鹿なこといってる暇があるのか?
それって虎の子じゃない。
今のうちに円を使っておけってことだけじゃん。

金持ちだなんておだてられて。ろくすっぽ苦労することもなく。
飯は食えるのが当たり前で。稼いでくることはしないくせに使うことには汲々としている。

こんなんじゃまずいよなあ、と思います。

こんなんじゃあ、やっぱりサラリーマンの理屈だよな。

2009年10月7日水曜日

86コンセプト

86ねえ。

86。




これ、なんとなくの感想でしかないんだけど、あれがほんとうに「俺の欲しい車」として作ったようなオーラを感じません。

だって、いかにもとってつけたようなコンセプトじゃあないですか。

販売の現場に元気が無い。
コンパクトスポーツが無い。
作りたいものが無い。
欲しいものが無い。

じゃあ、マニア層が居るスバルに作らせようか。
スバルなら水平対向というイメージあるらしいから、そうしよう。

86には一定数以上のファン層が居るから86の再来をイメージしよう。

以下略。という感じ。


はっきり言ってマニア層に向けた商売は成立しません。
一定数には売れるかもしれませんが、決してそれ以上の波にはなりません。
声は大きいので聞こえてくる声自体は大きいのですが、
聞こえた声の大きさに比例して売れることはありません。
そんなの、「86の再来」と勝手に言われて、マニア共が大騒ぎしていたアルテッツァで経験済みだと思うんだけどなあ。
大体言う奴ほど買わないし。買い物を愉しんでいるといえばそうかもしれないけど。

フィギュアは「タダ」だったから受けたんです。
しかもマニア受けしない動物だったから受けたんです。
そのタダの動物フィギュアが尋常ならざるクオリティでもって造形されていたから。
集める、という行為に対して抵抗を感じない造形物だったから。
マニアの手垢がついていない対象だったから。


R32GT-Rはマニア向けではなく、プロに向けて作られました。レースに勝つための素材として。
その本気度と、「若かりし頃に買えなかった」GT-R復活の完全復活。
これが一般にも伝わりムーブメントとなりました。
ただ、マニアの手垢の突き出したR33、R34は、マニア層の声が中途半端に入ってしまい、
中途半端にいじられれたガンプラの如くいびつなモデルとなり、いびつな発展を遂げ、自然消滅していきました。

86は、当時FF化されたカローラ系列の末席モデルとして唯一FRモデルのまま取り残された存在でした。おそらく開発費用が差し向けられなかったのでしょう。
とにかく安かったので日常の足とするには余計な気遣いもいらない、手軽なクルマであったろうと思います。実際それほどの数は売れていないと思います。
中古車になってからは更にに安く、捨てるにも弄り回すにも気持ちが痛まないクルマであったと聞きます。


86コンセプトって、本当に欲しくて作ったのかなあ?
スバルにやらせるのなら、インプレッサセダンでいいじゃあないの。
それも初代インプレッササイズで作らせる。
もしくはサブフレームで作り分けられるならば水平対向と、直4の2ラインナップとする。
実際水平対向のメリットってあんまりないし。
整備性最悪だから、直4のほうがまだマシ。

出来ればSR20なんか積んであたりするともっといいかも。
3Sはデリカシー無い回り方するし。
ヤマハ製の2ZZなんかどうだろう?セリカに乗ったことないから判らないけど。

別に新しいデザインも起こす必要は無い気がするんだよね。
86のデザインをリファインするなり、でいいと思う。
個人的には200系のセリカが好きだったなあ。


って感じですかね。

2009年10月5日月曜日

昨年のリーマンショック以降、しばらくは自分自身にとっては特に変化はなかったのですが、正直先月は暇でした。
元々入庫予定台数も少なかったのですが、それ以上に飛び込みの台数が少なく、こんなんでいいのかな?と少々不安になるくらいです。
保険のほうもブラジル人はもとより、日本人も台数を縮小するとかクルマを止めるとか、車検を取らずにそのまましばらく置いておく、何てこともあったり。先月は比較的というより、かなり大きい契約があったのですが、その方にしても以前のことを思うと保険料的には1/3に減額ですから痛いですねえ。

しかし、企業としてはよく持ちこたえたものだという感もあります。先日自販連と呼ばれるディーラーの新車登録業務を請け負っている団体のデータを見ました。
昨年10月までは前年比98%くらいで推移していたのですが、12月以降、軒並み前年比70%程度の台数に落ち込んでいます。経営者的な目で見れば営業数字の最後の1割2割というのは、固定費としての数字ではなく利益としての金額になります。基本的には台数が多かろうが少なかろうがかかる経費はそれほど変動があるわけではありません。となれば一定台数以上分は利益の積み上げなわけです。

特に決算時期と呼ばれる2・3月は通常の台数から大きく台数の上乗せを見込めていましたから、そこで溜まった赤字を一掃する、というサイクルが長く続いてきました。それが軒並み通常月も含めての3割減なわけですから今年の3月期に昨年の赤字の帳消しは出来なかったでしょうし、さらにその状況が昨年以上に継続中、というのが現在の動向でしょう。となれば中間決算の時期にある程度の人員整理をしたくなる、というのは懐具合を鑑みるに、人情として理解できます。

よく持たせていると思うとともに、そろそろ限界を感じている企業も少なからずあるだろうなあ、とも思います。