2007年11月9日金曜日

事故発生2と代理店のキモチ


昨日の続きです。左の写真が発見当初の事故現場写真です。
まだ、警察も来ていない状態でしたので、ほやほやです。
被害状況は本人曰く、「グローブボックスの所につけてあった追加メーター4つと車両本体のコンピューターと、ブーストアップの為の追加ユニット」だとのこと。またコンピューターについては車両ハーネスを刃物で切ってあるとのことで、修理をするにつけてはハーネス引きなおしになる気がします。これはお金かかりそうです。保険会社でなくても嫌になります。

ここで、ご参考までに。
ナビゲーションだと、そのタイプによって液晶モニターの取り付け方が異なります。何が言いたいかというと、この取り付け方によって盗難(車上狙い)にあった場合に保険の支払い対象になるか否か、という分かれ目があるのです。
大きく分けて取り付け方は2つあります。オンダッシュタイプと呼ばれる、ダッシュボードの上に、両面テープでモニターのスタンドを固定しているタイプが一つ。インダッシュタイプと呼ばれる純正タイプのナビゲーションのような取り付け方をしているタイプです。
自動車保険上での分かれ道は一つ。「車両に一体化しているか否か」。早い話、オンダッシュタイプのように、いかにも盗んでください、といわんばかりに液晶モニターが剥き出しになっている取り付け方で、なおかつ両面テープなどという、お手軽な取り付け方では「防犯意識が無い」とされてしまい、いくら車上狙いとはいえ、保険で補填することはできません。お気を付けください。
今回の追加メーターも同様で、車両と一体化していると看做してもらえる取り付け方であったかどうか、が焦点となるでしょう。
それと今回確認の電話が即座にあったのは「何で、浜松での事故で、事故車両の修理のためとはいえわざわざ遠方の三重県の修理業者に持ち込むのか」という事。普通、遠方での事故で、居住地にクルマを持ち帰るために搬送費用がかかった、というのならば分かる話なのですが、わざわざ遠くに持ち込むことはないではないか、というのが保険会社の言い分です。それは当然ですね。まあ、今回のGT-Rもご他聞に漏れず、少なからず手を加えてある車ですので、いつも持ち込んでいる業者の所で修理したいというオーナーの気持ちもわかります。が、いちいち全部の言い分を聞いていたら保険会社も堪らないでしょうから、ここでかかった持ち込み費用の何割かは本人負担になることでしょう。おそらく。
続報はまた次回以降にて。



今日は、以前紹介されていたお客さんの所に自動車の複数台所有(3台以上)についての説明と見積作成の為の証券コピーの回収に行ってきました。
ここで、3台以上の複数所有について説明しておきます。単純に言うと、1台1台ばらばらに証券を発行して、その都度保険を預かるのではなく、契約者が同じ人である、という条件に当てはまるのならば、いっその事、保険証券1枚に全ての車の明細を書いてしまって、1つの保険としましょう、というものです。
そんな説明では分かりませんよね。例えば、何々郡何々町というと、一つ一つの町に町議会があり、町長を選出するということになります。が、いっその事、複数の町を集めて人口が何万人以上になるのなら、何々市何々町と統合してしまえば、○○市・市長誰某、という形の方が管理する立場としては楽になります。そうなるなら保険料を台数に応じて割引するし、分割払いの金利も取りません、という方式がこれです。今流行の政令指定都市みたいなもんです。
政令指定都市と違って、お客さんにとってのデメリットは無いと思います。手続きがめんどくさいのは代理店だけ。割引は増えるし、更新手続きは年1回で全て終わるし、分割払いでも金利はかからない。今までのように1台1台で条件を替えることも自由です。ところが今回は7台もの契約が全てばらばらでした。こういう時に代理店の事情が絡んでくることがあるんですよね。
さて、代理店の事情とは?ずばり、保険料手数料の料率に関してです。

代理店手数料の決定に関してはいくつかの縛りがあります。その中の一つに保有契約高の増収率というものがあります。例えば、一般企業でも前年比何パーセントの成長、という目標があると思います。無論、保険代理店にも、そういった目標があります。
ただ、違うのは、特に自動車保険の場合、黙って継続してもらっているだけでは、ほぼ1割近くは年々売り上げが減少していく、という運命にあることです。キーワードは「割引等級」。
この増収率を維持する為には新規契約を一定額以上獲り続けなければいけません。

という事で、答えが見えてきました。つまり自分自身の収入を考えると、わざわざメンドクサイ計算業務をこなしてお客さんの保険料を下げてあげて、自分の仕事を増やそうとする人がどれだけいるのか、という事です。どちら側を見て仕事ができるか、という姿勢が問われる、ということですね。
こと自動車保険に関しては、その料率体系が複雑で、その規定も煩雑です。そのため自動車保険の細かい規定には不案内な代理店も少なくないようです。こういう理由で割引を有効活用していない契約例もあろうかと思います。

この「代理店」という営業形態にはメリットもありますが、デメリットもあります。
これについては今後、気がついたとき毎にまた、取り上げていきたいと思います。
それでは、また。

3 件のコメント:

コロパパ さんのコメント...

今度の新型スカイラインGT-Rは改造が難しいようですよ。
NISSAN曰く、「もう改造する必要のない究極のスポーツカー」だそうで。

複数台所有の話、コロパパにはあまり縁のない話ですが、Hiroさんのお客さんに対する姿勢が分かって交感もてます。

コロパパ さんのコメント...

後、ナビゲーションの話。車の保険は車自体の保険であって、車の中にある持ち物(オンダッシュのナビなど)の盗難保険じゃないですからね。

hiro さんのコメント...

スカイラインですよね。お客さんや取引業者のところで、何回かパンフレット見てきました。覚えている所でいうと、車両寸法。全長4650mm、全幅1860mm、車両重量1740㌔、V6、20インチのタイヤ、月産200台と、こんな所でしょうか。記憶の範囲で確認せずに書き込んでいますので、少々数字が違うかもしれません。これについての感想は、また稿を改めようかと思います。少々長くなりそう。

代理店の事情については、あまり書き進めると、自分自身も痛い所があるのですが、逆に、そういう代理店になりたくないという戒めを込めている所もあります。特に昨今の保険会社の不祥事に関しては、保険会社に限らず、代理店の絡んでいる部分も多分にあると思っていますから。まあ、何も知らない新聞屋さんに、あそこまで書かれる筋合いもない、とも思っていますが。
まあ、紙面を埋めなくてはいけない会社員の仕事、ということも承知していますが、読者の側からは、ついつい信用されてしまう公器としての性格を、本人たちにもう少し自覚してもらいたいと思っています。