2009年11月27日金曜日

何度か話題にのぼった新型Eクラスのお客さん。先日やっと納車になりまして、保険の入替の都合もありまして見せて貰いましたよ。

で、第一印象。

カタログで見たよりは、わりあい派手さがない。まあ、フーンという程度です。
でも悪いですけど、これで1200万円と聞くとセルシオの方がお買い得感は強いなあ、と思いました。内装を見ても、別段ビックリするほどでもないし。

というよりもベンツがトヨタに擦り寄ってきているので、同じ土俵で、同じ仕上げで以って戦おうと思ったら少々無理がある、とは思います。悪いけど。あの 素っ気無さ過ぎるほど素っ気無い、でもこれで800万、1000万オーバーです、なんていう昔のメルセデスを知っている人間からするとおしゃれになったな あ、という感じですね。



よく「過剰品質の意味・内容」という事を考えるのですが、メルセデスの持ち味である(あった)過剰品質とは「過剰なまでの設計・構造」のことであったように思います。
いわゆる「見栄え品質」と呼ばれるモノは、気にはするけどメルセデス流のクルマ作りからすれば「本質論ではない」と潔く切って捨てられていた物でした。それが「あれ?」となり、顕著に表面化しはじめたのはやはりW203以降だったのでしょう。


恐らくW124などは完全に昔の作りを踏襲しているモデルであったろうと思います。W140もそうでしょう。過剰な設計・構造。二重ガラスなどというアイディアも、いかにも過剰な構造です。
ただ、それが可愛くもありマヌケな所でもあるのですが、ガラスが重過ぎて落ちてしまうトラブルが多発してしまうところが「製品品質の貧弱さ」になっています。
メルセデスの弱点は「過剰な設計」に全く追いついていない「貧弱な製品品質」であることです。基本設計や目指す理想は高いのに、きちんとそれらが作動し続 けてくれるという動作保証がないところが痛恨の一撃です。だからそれが怖くて近寄らない方が多い。もしくは一度痛い目を見ると二度と近寄らない。

彼の地におけるアフターサービスがどういったものかは知りませんが、日本ほどぼったくられるイメージはないのでは?と思うんですがね。まあ、それ以前に階 級社会のお国柄でしょうから「貧乏人が乗るべきクルマではない」と一蹴されているだけかもしれませんが。日本のように何でもかんでも同じ地平に引き摺り下 ろされるよりはいいのかもしれませんけど。



話がずれてしまいました。

納車されたEにはナイトビジョンやらなんやらと、およそ考えられる主要なオプションは全て付いているというフルコース仕様だったため、ルームミラーの取り 付け部周辺にはカメラのレンズやレーダーのGPSレシーバーやらETCアンテナやらが。下にはVICSの光ビーコンのセンサーとかもあったりして何やら賑 やかなものでした。

で、インパネの中央にはドーンとナビ画面が鎮座してました。アチコチにはおそらくLED光源による間接照明の電飾が施され、メーターは見違えるほどきらびやかに変貌していました。ほほう。変れば変わるもんだ。ちなみに冒頭の写真は私のCのものです。素っ気無いなあ。

で、ナイトビジョンに切り替えると中央画面に赤外線画像が出て、メーター中央に設置された大型の液晶パネルがナビ画面に切り替わる、という凝った仕掛けとなっていました。まあいうなればツインモニターですね。
ふと思ったのは、あれでお姉ちゃんを見たら服が透けて見えるのだろうか?と いう素朴な疑問ですが、さすがに口にするのは止めました。それぐらいの理性は残っていたようです。でもどうなんだろう。その前にそんなものに注視していた ら危なくて運転なんかできません。でもそれだけのためにナイトビジョンをつけようと画策する馬鹿たれが私も含めて3人くらいは居そうですので注意が必要で す。

そこまで確認していませんが、あそこまで親切装備満載になったEクラス。その操作系が何処まで作りこまれているかには興味ありますねえ。特に近頃はコン ピューターの設定次第で何でもできるという御時勢ですので、コンピューターの操作系をそのまま電子機器の操作手順に持ち込んでいる機器が目立ちます。AV アンプなんかの設定も、なんだこれ?という感じのものが増えました。
もう、コンピューターの処理速度はほぼ実用域に達していると思います。今後求められてくるのは使用者の大多数が高齢者になるということも見通した「操作系の整理」かと思います。

中でもwiiなんかは、高度に複雑化したゲームコントローラーを、直感で遊べるものとして再構築して見せた好例かと思います。そういうところで感心させてくれることを大いに期待したいですね。

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