2008年1月21日月曜日

新車販売の憂鬱

前回、前々回と少々書き方を変えてみました。
らかすjp中の「事件らかす」に侍魂の記述方法より云々…、とありました。

実を言うと、私も、あの記述方式にはショックを受けました。
正直ジェラシーさえ感じてしまいました。文才あるなあ、と感心したものです。

ところが、侍魂の管理人である「健さん」が、社会人になった途端に、

まったく更新をしなくなってしまいました。

未だにカーリング(つまり、前回の冬季五輪の話題です)がトップページの話題のままです。
これはいけません。

ただ、Web版しばた新聞で、そういう芸風を求められているかどうかは
この際措くことにしておきます。


ところで。

順当に行けば、「私はこーしてダマサレタ 火災保険編 第2回」を書くのが筋なのですが、

スミマセン。

違う話題を思いつきましたので、今回は急遽変更。題して、

そして誰もいなくなっていく新車販売編(仮)

気力の続くまでは書きます(つもりです)。

それでは。











現在の私の仕事の一つに「クルマを売る」というもがあります。

もちろん、人生初めての会社員は「静岡トヨペット」というトヨタディーラーの

新車営業マンとして12年くらい勤めていたので、

新車を売りたい気持ちはあります。



が。


新車が欲しいというお話が、くる・こないは別として。

新車を買いたい、と思わせられるだけの商品のある・ないは、ともかくとして。



ここのところ、納めた商品のほとんどが中古車です。
なぜか。

まあ、そういうお客さんと付き合っていない、という理由はこの際
すっぱりと切り捨てておくとして。


新車が売れていない、という理由はこういうことにあるのかもしれません。

新車ディーラーの人員の質の低下


これって、実は意外に理由として大きいかもしれません。

特に、ここ浜松地区は
業者販売の比率が静岡県内の他地区に比べて、かなりの割合を占めています。


という事は、

業者。もとい、俗に言う「モータース」の人に嫌われたら


営業マンとしては、かなりの打撃になります。

少なくとも、私の知る限り、販売台数の成績上位にいる方々は、業者販売のウエートが、

かなりの比重を占めている方がとても多かった
ことは否定出来ません。

なぜか、新車販売の現場では、業者販売の台数も、直接の販売台数も、


まったく同じ台数カウントであった為、

ちょっとでも知恵の回る(ずる賢い、とも言います)セールスほど業者販売の比重を高め、
なるべく楽して売る、という販売手法がまかり通ってきました。


つい昨日まで、まったくうだつの上がらないセールスも

業販担当になった途端、いきなりトップセールス
ついには年間表彰までされちゃう、というなんとも馬鹿馬鹿しい事が、まかり通っていました。


車が売れていた時代は、これでもよかったのでしょうが、

今は冬の時代です。


かった頃しか知らない新車営業さんたちが、取締役になってしまっている時代です。

その最後の世代の方々が、今の営業所長さんくらいの年代です。




彼らに策はあるか?



あるわけがありません。



そう。ないのです。
残念ながら、いくらクルマを売ってきたからといって、
その人が、
よい管理者である資質を備えているか、とは、必ずしもイコールではありません。

難しいところです。



そうした人たちが次々と管理職になっていった頃、

どこの誰が考えたのか。
どこの誰が言い出したのか。


店頭販売主体。来店型店舗。などということを言い出した人たちがいたのですね。


道路に面した店舗の間口1メートルにつき1台。つまり、
間口が100メートルあるお店は、
1ヶ月に100台車が売れる
などという愚にもつかぬことを言っていたコンサルティング会社があったといいます。


ばかだなあ。じゃあ、お前売ってこいってーの。
そんなことより、そんな奴らに金払って、何の得になる?


そんな彼らの部下達も、上司を見習って、なるべく楽して売ろうとしはじめます。
これが店頭販売。


彼らは自分ひとりで商談をした事がありません。外に出ていないからあたりまえです。
こうなると人間関係はそこがスタートですから、

信頼関係よりも、支払い関係。つまり、お金関係。


まあ、クルマはトヨタなら大丈夫だろうとか、
自分の欲しい車のことですから、
セールスよりも
お客さんの方がクルマに関して詳しい、なんてこともあったりして、
ますます商談の主導権がお客さんに。


結局、決める決めないは
条件次第というかそれだけですから、
「今、決めてくれるなら……、」という、どこかで聞いたような台詞が

あちこちのテーブルから聞こえてくる、という状態に。




そうして、お話は最初の業者販売、営業の質の低下、というお話につながるわけです。



つまり、切り札が条件販売しかなくなったディーラーが、

まったく個人のお客さんに対しても
バンバン値段を切ってくるので、

業者に対する仕切り価格と、一般の一見さんに対する販売条件との差がない
(一般のお客さんにとってはうれしいことではありますが)
という事態を引き起こしているのです。


つまり、いくら新車を売ってあげても
もうからない(いいトコ5万くらいかな?)訳で、

そりゃ、
やる気も失せるってなもんです。
車庫証明やなんやら、経費を浮かせて、ナビの取り付けをして、その他色々。

200万くらいの売り上げに対して利益10万円也。

そりゃあ、いやになるワイ。気も使うし。だいたい代金は、すぐに入ってこないし。



しかも、中古車の業販はしてくれないし。


利益を独り占めしようとして、結局そっぽ向かれているって感じですかね。


任天堂が車の開発をしたら、なんて
馬鹿なことを考えるよりも先に
もうちょっと考える事があると思います。


ご意見ご感想をお待ちしています。


それでは。おやすみなさい。

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