2008年11月16日日曜日

タイヤのナゾ

未だによく解らないので教えて欲しいのですが、昨今の大きすぎるタイヤって、何の意味があるのでしょう?
特にクルマ屋さん関係で言うと大爆笑される例え話があります。
女性にはわかんない話になるのですが、まあ、そういう下(シモ)の関係のお店に行った時のことです。そこのお姉さんの使う褒め言葉「まあ、ご立派」。これって、無意味に大きいタイヤを見た時に言う「でけえなあ」と同じだよね、てね。

さて、話を戻して。大きなタイヤの事です。

大きいとイイコト。んー。カッコイイ?それくらいかな?まあ、あとはゴムの表面積が増えるので過剰な走り方をした場合には多少タイヤの劣化(交換サイクル)を遅らせられるとか?ほかにある?

基本的にはホイールを大きくする、という事はタイヤを大きくしたい、ということより大きなブレーキローターを入れたいので必然的にホイールが大きくなってしまう、という事のほうが大きいような気がします。ブレーキローターを大きくしたい理由は簡単。梃子の原理ですから、中心軸より、より離れた所の方がより大きい制動力が得られる理屈です。
その意味で言うとディスクブレーキよりもドラムブレーキの方が制動力は大きくなります。ただ、ドラムブレーキは効きはいいんですが、その効き方が直線的でない、とか放熱性がよくないとか、整備性が・・・・、とかいう理由で現在の主流は効きの悪いディスクブレーキが主流です。
ディスクブレーキは効きが悪い代わりに、その制動力の伸びが、器機にかける力に対して直線的なんだとか。判りやすくいうとブレーキの効きをブレーキペダルにかける力で調整しやすい特性があるのだそうです。でもドラムブレーキのままの大きさだとブレーキそのものが効かないので、ブレーキローターそのものを大きめにする必要があるわけです。つまり、それを収める為にホイールも大きくなる、と。
以前は、センターローターといって、ホイールの中にブレーキがあるのではなく、ドライブシャフトの付け根(つまりエンジンやデフのすぐそば)の車体中央付近にブレーキがある、というものもありました。バネ下重量の低減などのメリットもあるのですが、ただ、整備性が悪すぎることや、放熱性の問題があって今では「ハマー」くらいにしか採用例が無かったと思います(ハマーの場合は泥だろうが砂漠であろうがお構いなしに入っていく車ですので、制動力を確保する為に比較的ブレーキシステムが汚れにくい車体中央にブレーキを持ってきたかった、という理由だと聞きます)。


話は戻って。もちろん、運動面におけるバランスで「このくらい」というホイールサイズはあるんでしょうけど、ホイールだけが妙にデカイのは却ってバネ下重量が増えるだけでしょうから、大きすぎるホイール=余計な重量物でしかありませんから、路面への追従性が低下することになりかねません。
大きなタイヤ(=幅も広い)なら接地面積も大きい。イコール高性能、という誤解があります。実はタイヤの幅が広くなっても接地面積にはほとんど変化がありません。なぜなら幅広タイヤの場合はその分扁平率が低い(単純にいってホイールから地面までのゴムの厚みが、より薄くなる事)為に、自重を支える為ゴムそのものが変形しにくく作ってありますので、横幅は広くなってもその分縦の接地長が短くなる、という理屈です。

というわけで、自分的には昨今の大きすぎる新車のタイヤ設定には首を傾げています。傍目にはかっこいいのかもしれませんが、座っちゃえば見えんのだし、その分犠牲になるものが大きすぎるように思うのですよね。タイヤの交換費用や、乗り心地、サスペンションや車体にかかる負担、余計に必要な初期の運動エネルギーなどなど。
なんとなく、という感覚で言えばイイトコ16インチまでがせいぜいじゃないかな?普通のクルマなら15インチ位でしょう。先のタイヤの扁平率も、いっても55とか50まで。

ちょっと前、どこかの自動車雑誌で「インチダウン」という言葉が流行った事があったそうです。行き過ぎるホイールの大径化(「インチアップ」と呼ばれます)に対して「逆に少々インチダウンさせるのが知的」なんだとかかんだとか。ただ、メーカーとしては「純正サイズ」でセットアップしている訳ですからあんまりカッコツケだけでホイールを換えるのはいただけません。
そんな訳で僕のロードスターは純正サイズの純正ホイールを履かせている訳です。ただ、車高が落としてあるのでこれは元に戻さなくては、というのが今後のメニューですね。既に純正のダンパーとバネは用意してあるのですが、何時やろうかな、と。
ベンツ君も初代オーナー(自分は2代目)がメーカー純正オプションで16インチにしてあります。これも本来のサイズに戻してあげたい、と思ってはいるのですが。いつの事になるのやら、というところです。

1 件のコメント:

コロパパ さんのコメント...

タイヤのインチアップ+扁平化のメリットの一つに、タイヤの変形、例えばカーブを曲がるときの横方向のねじれが少なくなって、旋回時のタイヤ接地面積が減りにくい・・・てなことがあるんじゃないでしょか。