2009年5月27日水曜日

新車か中古か 2

先日の続きです。

中古車の魅力とは、簡単に言えば「新車より安く買える」、これです。これに尽きます。
だって、新車時に400万円(車輌本体価格)もした新車(つまり経費込みで450万円くらい)が、6年落ちとはいえ100万そこそこ(これも経費込みでの金額)で買える(買えた)んですから。ちなみにこれは自分のC200の場合。

話は脱線しますが、欧州車は買うときには高いが、売るときもそれなりの金額で買ってもらえるので結局はお得、なんて妄言がありますが、それは嘘です。かつてはそういう面もあったでしょうが、やはり信頼性と維持費を気にする方が大半ですので、メーカー保証の残っている3年未満車ならともかく、それ以降はガタ落ちです。特に元金額が大きいので、残価率何パーセントなんていっているようなやり方ですと1%分の金額が大きいので額面のさがり方は半端ではありません。

ただ、ものはやり方次第というのか、逆に値落ちの大きい方が中古車を買う側にとってはありがたいことです。それがきちんと選んだ個体で、モデル的にもトラブルの発生比率の少ないモデルであれば尚更です。

例えば日本車の、特にセダン系などは、買う側にとってはいい感じで値が落ちていきます(逆に新車を買う側からすればちょっとかわいそう)し、トラブルも少ないです。
ただ、気をつけたいのは、ここのところの日本車は特に電子装備の過剰化がすすんできており、何をするにもまずは車載コンピューターにお伺いを立てなければいけないということです。つまりは機械そのものはなんともなくとも、それに付随するセンサー類がダメになり警告灯が点灯するという事が増えてきています。つまりは余分な出費が嵩むこともしばしばありえます、ということ。


また、これは数年前からある傾向なのでしょが、メカニックもとりあえず車載コンピューターの自己診断を見てから次のフェーズにすすむ、というパターンが増えてきています。何が言いたいかというと、「機械を見て判断するのではなく、コンピューターの画面を見て、コンピューターがそう言っているからここの部品を交換する、ということに終始する」ようになってきています。
このため自分の経験則や知識を元に機械の状態を判断するということが出来なくなってきており、現に異音がしているにもかかわらず「コンピューターが異常と判断していない」という理由でそのまま納車してしまった、なんて笑えない話も耳にしています。そしてその話を聞いたのが既に7~8年前の事ですから、現場の人員配置を考えると当時の新人は既に車検の検査員の資格を取り、工場の中ではチーフ格になっていてもおかしくない時期ですから、なんだか恐ろしい話でもあります。

話を元に戻すと、個人の感覚では今の電子装備満載・電子制御満載の車よりも「ほどほど電子制御」というレベルの方がまだ整備できる余地が残されている分、ましかな、と。
ただ、確かに今の環境基準・排気ガス規制を満たそうとすると従来のインジェクションによる燃料噴射よりは直噴エンジンの方が直接ガソリン量そのものを制御できますし、冷間作動時の触媒の働き方をセンシングしつつ酸素濃度や吸入温度などの要素を加味しつつ燃料を濃すぎないように(エンジン始動直後は少々ガソリンを濃く吹いているので、触媒が作動適温状態になるまでは排気ガスが通常時より汚れています)薄すぎないように調整しています。というか、通常走行の時の排気ガスのクリーン化にこれ以上大幅な向上は望めないとくれば向上幅の大きいエンジン始動直後を綿密に制御しないと今まで以上のクリーン化にならない、ということであちこちに各種のセンサーを配置しつつ精密制御をしましょう、という事になっているわけです。まあ、これが「星5つ」とか「排気ガス基準75%減達成車」とかいっている車の実態なんですけどね。

まあ、そんなこんなで、4~5年前までの日本車や、数年前までの欧州車(2000年前後の頃)位が中古車として買うには頃合じゃあないのかなー、と思っています。

また出かける用事が出来てしまいましたので続きはそのうち。

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