2009年5月14日木曜日

難しい所

最近はおかげさまで車の保険や生命保険、医療保険、保険の内容診断、車のタイヤ交換、ナビ取付、車検に点検に一般修理、一般整備、新車販売、中古車販売、鈑金修理手配に、簡易鈑金見積り、簡単な故障診断に保険のハンドリングなどなど、まさになんでも屋さんの様相を呈していて、何とはなしに毎日あれこれと御用命をいただきつつ、作業をこなしつつ、手配をしつつ、なんて日々を過ごさせていただいています。

おそらくこれはお医者さんでも似たようなところがあるのでしょうが、まずは患者さんの御要望を聞きつつ、それらを基に幾つか問診をしつつ、患者さん(保険の内容であったりクルマの状態)の容体を目測していく、という流れが基本かな、と思っています。つまりは患者さん(お客さん)へのヒアリングが一番先にあるというところがミソ。
もちろんこちらとしては真摯に耳を傾けているつもりなのですが、中には相手が言葉に出さない要望なんかもあったりするところが後々の悲劇を生む温床になっていることもあったりするのが困りものです。こちらとしては言葉通り、額面どおりに言葉を受け取ることが多い(下手げな解釈は挟めない)のですが、お付き合いの長い方が多くなってくると中には以心伝心の意思疎通を期待されているところもでてきたりして、「それならそうと、先に言ってよー」なんてこともあったりなかったり。


歳のワリには結構入院回数というか入院経験が多いワタクシではありますが(現在までに4回)、お世話になるたびに毎回毎回、治療方針の説明や入院日数によるスケジューリングの説明など、やる事がこと細かくなってきている印象を受けます。
もちろん人体に関することですから細心の注意を払って、医療ミスを防ぐ姿勢というか体制・システムの構築を連綿と続けておられるようで、非常に参考になるのかな、と個人的には思っています。そういう説明のパターン化も考えなくてはいけないかなあ、と自身のカバーする分野に対しても思わずにはいられません。
クルマ業界的にはそういう「説明する」という事に関する技量やバックボーンは個人の資質に大きく依存しているのが現状です。トヨタのCMでいう「これから目線」なんていうのは、スローガンとしては正しいと思うのですが、果たしてそれが何処まで徹底させていくつもりなのか。
保険業界的には、生保分野では「保険内容の説明手法」が、特に外資系を中心として随分と研究されていて、そしてパターン化もされています。これはアリコに在籍していた時に随分とやってきました。

では損保分野。ここではそうした試みはあまりなされておらず、せいぜい個人的な努力の範囲をでておりません。損保ジャパンなどではCMで「分かりやすい保険」を謳っていますが、じゃあどんな風?といってパンフレットを見てもあまり従来からの変化は見えず、どうも掛け声だけに終わっているような気がしてなりません。このあたりは研究の余地が随分残されているように感じますが、損保社員が直接直にお客さんと話をする機会が実際にはないのが現実ですから、まだまだこの道は険しい気がしてなりません。
結局の所、損保会社自身が「契約者から見て、何処がどういう風に分からないのかが分からない」訳ですからね。例えば大学教授は専門分野の研究者ではあっても「教える」という「技術に精通している訳ではない」ということと似通ったところなのでしょう。

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